古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

新潟市の図書館はなかなかのもの!

 生まれ育った町は新潟市の隣の亀田町で、亀田製菓で有名です。

 その亀田町は昨年の3月に新潟市と合併し、亀田という地名はほぼ使われることはなくなった。亀田町にも図書館はあって、時に読書したい気分の時に訪れた。そこで読みたい本がなかったら女池にある県立図書館に行ったものであった。
 新潟市と合併したお陰で、新潟市民としての権利が発生し、これまで立ち入る事すら気まずかった新潟市立図書館を使えるようになった。うちから車で5分くらいの場所にある石山図書館に行ってみたところ、旧新潟市地域にある図書館は全てオンラインで、リクエストをすると石山図書館にない本を他所の図書館から取り寄せてくれるのだ。すごい! 

 そもそも図書館を利用し始めたのは東京で中野区の施設で働いていた時からで、中野区(に限らずだと思うが)は、同様に中野区中の図書館から本を取
り寄せてくれて、最新のベストセラー本も予約を入れるとどこかしら順番に本を回してくれるので読みたい本がすぐに読めて、本当に素晴らしかった。そこで当
時の村上龍村上春樹はほぼ全部読んだ。他にも売れている本がたくさん読めた。当時は年収200万割れくらいで本当に貧しく、しかし貧しいながら楽しい毎日を送るのにすごく助かった。

 とにかく、新潟も中野には負けるかもしれないが、なかなか充実した読書環境にあるようだ。目当ての本は貸し出し中だったので、偶然目に留まった中
原昌也さんの『僕のブンブン分泌業』というエッセイ集を借りた。これはタコシェに行って、買いたいものが他にない時にそのうち買おうと思っていた本であっ
た。字がぎっしり詰まっていて貸し出し期間中に読み終われる自信が全然ない。