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古泉智浩の『オレは童貞じゃねえ!!』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

最近読んだ本

書籍・雑誌

読んだ本がいくつか溜まって来たので紹介して行きます。

『介護入門』モブノリオ
 モブノリオさんのプロフィールを見て驚いたのは、関西のスカムバンド・ウルトラファッカーズの元メンバーでいらっ
しゃったと言う事だ。東京に住んでいた1994年に、バンドイベントをしたことがあった。高円寺の20000Vで、その際、仲間の小林賢輔さんが大阪で知
り合ったバンドを呼んでくれた。それがウルトラファッカーズでリーダーの松本亀吉さんには挨拶をしたことは覚えているものの、その時にモブノリオさんに挨
拶をしたかしなかったかすら全然記憶にない。とにかく芥川賞作家とうっすらとした人生に交錯ポイントがあった事が判明し驚いた。小説は大麻好きのニートが
自分の祖母を一所懸命介護するという内容で、果たしてオレは今一緒に住んでいる祖母が寝たきりでボケたらうんちの世話までできるだろうかと非常に厳しい踏
み絵を提示された気分になった。今まで祖母には本当に楽しい思いをさせていただいたのでできる限り頑張りたい。この本を読むまでそんなことは一切考えもし
なかったし、そのままなら多分母にまかせきりになっていたはずなので、大変素晴らしい提言をいただいた気分になった。現実にこうして取り組んだ同世代の人
がいると思うと自分もできなくもないという気分になれる。

『ヴァニシングポイント』奥山貴宏
 ガンで若くして亡くなった作者の小説。マンガの資料になるかなと思って奥山貴宏さんの闘病本を読んだ印象はあまりいいものではなかった。
 1冊目の始めの方で、「オレはお涙頂戴的な闘病記を描くつもりはない、そういうのが読みたかったら他にくらでもある本を読んでくれ」と言ったような啖呵を切っていた。
 
文章にはSFやハイテクやら、テクノとかそういった自分のセンスをひけらかすようなモチーフが散りばめられていて、交通手段でバイクを使用していることに
ついても、自分はバイクに乗るようなかっこいい人間であるというような言い回しで記述していたりで、死者に鞭打つようで申し訳ないのだが、いけ好かない感
じなのだ。
  普通に生活していたら多分好きにはならないタイプ……というか嫌いだ、この人と思った。
そんな按配で反感を抱きながら読み進めていくと、余命が宣告されたあたりから急にトーンが変わり、深刻な文章になってくると途端に面白くなった。
しかし、また体調が良くなると、センスのない人を見下すような文章になったり、うまい食物屋に行った自慢話になったりで、非常にイライラするのであった。

 また、山形の実家から母親が上京する事を「来日」、バイクで出かける事を「出撃」となんだか恥ずかしい表現をするので困った。
そもそもテレビで見た顔と、やまだないとが描く表紙のイラストが似ても似つかない。不細工面を美化している。
  なので、読みながら調子が悪くなる事を期待してしまい、自分の意地悪でサディスティックな面を意識させられるので複雑な気分になった。イライラしながら3冊の本を読み終えて、せっかくなのでしめくくりに小説も読むことにした。
 すると、それまで闘病本でイライラさせられる嫌な感じが小説だと面白く感じられた。人格者が創作した小説や芸術作品ほど面白くないものはないと常に感じていたことであるが、この場合も例にもれず、人格の悪さがいい感じで昇華され作品となっていた。
 
内容は自分の半生を振り返る自伝小説で、死ぬのをいい事に自分が所属していた会社や編集部のいい面も悪い面も忌憚なく書き綴り、ブスやバカを思いっきり見
下し、またドラッグなど悪い事ばっかりしている。若くしてガンになった原因は不明と言っているのだが、どう考えてもバチが当たったとしか言えない感じで
あった。
 読者を、闘病本を読んだ事を前提にしているところもあり、小説単体としてはあまりお勧めできないし、文章や構成は分り易いが比喩などはあまり巧みではないと思った。小説を読むまではこの人の著作についての発言は控えようと思っていた。しかし命を削って書いた小説は大変な凄みに富んだ素晴らしいものだった。最後に面白い小説が書けてよかったね。

『博士の異常な健康』水道橋博士
 もう15年くらいサプリメントと黄粉を飲み続けていて、30を過ぎてからはボディブレードに始まって
フィットネスジムを経て空手に至り最低でも週に1日は運動を欠かさない。また、健康番組が大好きなオレとして、敬愛する水道橋博士が健康本を出したとなれ
ば食いつかずにはいられない。
 前述の奥山さんの闘病本を読むと抗がん剤は効果があったりなかったりな割りにひどい副作用は確実にあるという印象
で、がんが本当に怖くて仕方がない。この本にあるバイオラバーは体に当てるだけでがんが小さくなるらしい。1999年に父ががんで死んでしまい、その時に
知っていれば本当によかった。奥山さんも知っていれば助かったかもしれない。
 がん以外にも体にいろいろいい効果があるそうなので試しに一番小さいサイズ31500円を発注した。博士は肩こりと腰痛がな
くなったそうだが、オレは視力が悪い以外に体の不調ってあんまりないんだよね。オナニーは毎日しているし。 

 また、腕や足をしばりあげることで少ない負荷の運動で効果を上げる加圧式トレーニングも非常に興味深い。筋トレは月に1回か2回しかせず、ベンチ
プレス40キロ、懸垂2回という運動しているとは言えない様な情けない数値が物語るように、実になんとかしたい状況である。早速ホームページで調べてみる
と新潟でも指導をして下る人がいることが分り連絡をしてみた。一式道具を揃えると10万円近く掛かるので、まずは体験入門させていただくことにした。その
結果は追ってレポートしますね!