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古泉智浩の『オレは童貞じゃねえ!!』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

山田花子さんのお墓参り

旅行・地域

 10数年前に若くしてお亡くなりになったマンガ家の山田花子さんのお墓参りに行って来ました。Imgp0752

 先日、アックス新人賞の選考会の打ち上げでアックスの編集をされている高市さんと席が隣になった。高市さんは山田花子さんの妹でいらっしゃるのだ。

 山田花子さんが亡くなった事に当時はすごく衝撃を受け、更にクイックジャパンに掲載された記事を読んでますますずっしりと重く受け止めたものであった。当時、マンガを描き始めたばかりのオレにとって、山田花子さんはそんなに歳も離れていないのに既に単行本も出版され、有名なマンガ家で、サブカル的にも人気が高く、言わば目標でもあり羨ましいくらいの存在であった。なのにも関わらずマンガで食えなくて揚句に飛び降り自殺をしてしまうとは、一体どういう事なのだろうと考えてしまった。

 そんな気持ちで、社会や学校に馴染めない女の子が自殺しないで幸福に生きて行くにはどういうケースが考えられるだろうかと思って描いた読みきりマンガがちばてつや賞を受賞してマンガ家としてデビューする事となった。山田花子さんの死が自分が世に出るきっかけの一つであった事は間違いなく、深い因縁を感じていた。

 そんな事を打ち上げで高市さんにお話して、その流れで命日である5月24日に高尾の霊園にお参りに連れて行っていただくこととなった。当日は高尾と聞いていたのに、三鷹で待ち合わせするという田舎者っぷりを発揮して同行する青林工藝舎の皆さんを1時間待たせる失態を繰り広げた上に、お参りの後、とろろ蕎麦をご馳走になる図々しさも発揮した。何から何までお世話になりました。

 オレは田舎者なので、お墓と言えばお寺にあるものという認識であったが、高尾の霊園は墓地としてのみ機能している雰囲気で、超過密都市東京ではこうなのかというような、宗派を超越した雑多な感じであった。その日は夕方から雷雨になったのだが、訪れた日中はすごくいい天気でお墓は高台にあり、見晴らしが大変気持ちのいい場所だった。デビュー作が載ったヤンマガをお供えしようと思っていたのに忘れて来てしまい、代わりに焚いた線香は青林工藝舎のみなさんの分と合わせて大量にもうもうと焚かれた。墓前にはファンの方が置いて行った、ねこじるの人形やアルミのカップなどがあった。
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 打ち上げで高市さんの隣にならなければ、こんな気持ちになることもなかったような気がするのだが、こうして仁義を通すことが出来て本当によかった。いつまでマンガは描けるものなのかさっぱり分らないのだが、描ける限りは精魂込めて描き続けて行かなきゃいけないなーと思った。

 お墓参りを終えて新潟に戻ると途端にお仕事の依頼が立て続けに2件もあり、山田花子さんがご配慮くださったのだろうか。どうもありがとうございます!がんばります!