死後じゃなくても著作権を放棄したい
著作権をもう死後50年から70年に延ばすことで作家がより創作意欲を出すとか言うんだけど、むしろ逆ではないか。著作権のせいで、製作者はむしろ引用などの表現手段が制限されていて、やりにくくて仕方がない。作家でこういうことに執心なのはもう上がりを迎えた人ではないだろうか。
ちょっと前に『スラムダンク』の盗作騒動があったが、当の井上雄彦先生は全くなんの発言もなかったように記憶している。こういうのは本当にやめて欲しいというか、寝た子を起こさないで欲しい。
オレみたいないるんだかいないんだか、存在感の全然ない作家としては、どんどん引用してもらった方が自動的にPRしてもらえることになって、次の作品につながりそうなものから、出版権がフリーになるのは困るけど、引用なんかはじゃんじゃんしてもらった方がむしろ嬉しいので、そういうのってどう扱ったらいいのだろう。
記事では、「延長は個人ユーザーにはメリットがない。逆に延長により、出版もされずネットにも公開されない『眠っている作品』が増える」とあるのだが、全く同感で、オレが死んだらというか死ぬ前でも作品は絶対に埋もれて行くに決まっているのだから、むしろ著作権を早めに切り上げる制度みたいなのがあったら助かる。
「延長により作家の創作意欲が高まる。生前作品が売れなくても没後に評価され配偶者や子どもに財産権を残すことが励みになる」というのだが、こんな事気にして作品製作している人いるか? 生前作品が売れなかったら、その時点で配偶者や子供に対して後ろめたいだけで、そんな気持ちを押し殺して石潰しとして製作に没頭するだけだろ。気にしてないだろう。どうしようもねえよ。それより生命保険にでも入れ。
こうして作家の保護を名目に余計な権利を発生させようとしているのだが、こういうのは国民的な認知度のある、金を生み続ける作品にのみ有効な制度で、オレは全然うれしくないし、ここでいう著作権の恩恵に与ってる作家なんて生前も目いっぱい稼いでいるんだから、もういいだろと強く言いたい。