古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

近況など

 仕事が忙しくないわけではないのですが、ちょいとバタバタして落ち着いて記事も更新してませんでした。

 10年間寝たきりだった祖父がとうとう危篤に……となっていたのですが、すっかり落ち着いて小康状態を保っております。それでずっとバタバタして、病院に泊まったりで原稿も御座なりで、ろくに仕事してません。コーネリアスのライブもチケット取ったのですが、別の人に行ってもらいましたし、ギターを買おうかどうしようか迷っていたのも最低でも告別式が済むまでは自粛だと思っていたのですが、こんなことでは祖父の頑張りにネガティブな感情を抱いてしまうので、気にしない方針に変更しました。気が向いて実務に支障がなければなんでもやります。

 そうは言っても『サンゲリア』と『仁義の墓場』をDVDで見ました。どっちも強烈な映画でした。『サンゲリア』はなんとなく見たような気がしていたのですが、改めて見たら見てなかったです。孤島もののゾンビ映画で、演出のテンポがひどく悪いのですが、クライマックスは大変盛り上がってよかったです。せっかく銃を使っているのに頭を撃たないのがもどかしかったです。教えてやれよ〜。

 杉作J太郎先生と先日映画秘宝で対談させていただいたのですが、J太郎先生がお話になるヤクザ映画の話題を全然受け止める事ができず全く失礼したので、ヤクザ映画を毎週1本ずつ見ていく事にしました。まずは傑作の呼び声高い深作欣二監督の『仁義の墓場』。渡哲也がすんごい最悪のヤクザで、女を作る方法が強姦だったり、親分や仲間を斬りつけたりと本当に悪いです。絶対に友達に持ちたくないタイプで、しかしその親分が斬られてもなお、なぜか彼を可愛がってました。ハナ肇が親分なのですが、なんとも懐が広い。映画の中ではとにかく組に対して何一つ利益をもたらしてませんでした。親分を斬りつけて東京を所払いとなり大阪に行くのですが、大阪のヤク中の売春婦のストーンぶりが凄まじく退廃的でかっこよく、本物のヤク中にしか見えませんでした。「こっちよかなんぼか気持ちええで」と渡哲也にヤクを教えます。桃井かおりの5倍はズベ公でした。よく分からなかったんですがヘロインですかね。J太郎先生が役者さんの名前をすらすら話すのは、東映ヤクザ映画の役者さんたちの存在感がすごいからですね。

 そのヤク中の売春婦の事を今ほど検索してみたところ芹明香という役者さんで、後に覚醒剤で逮捕されていることが分かりました。本物だったんですね。田中登監督の『(秘)色情めす市場』という作品がどうやら大変な傑作らしいのでぜひ見てみたくなりました。

 スカパーではずっとTBSチャンネルとCSフジを契約していたのですが、もう何ヶ月も全然見てないので解約して、その勢いでWOWOWとディスカバリーチャンネルを契約しました。UFCをこれで人に頼らずに見れます。ディスカバリーチャンネルの噂は以前から聴いていたのですが、すごいですね。世界のライフルベスト10とかアメリカ海軍の軍事力などいくらでも見たい番組がザクザクあって人生が3回転くらい必要です。恐ろしい時代です。先々週のK-1すらまだ見てないのに無茶な話です。