古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

映画が長い

 70年代のヤクザ映画やロマンポルノばかり見ているせいで、長い映画を借りるのが嫌なんですよ。長いとだるいじゃないですか。ビデオで撮影するのが当たり前のようになってきてるせいか、最近の映画長くないですかね。しんどいです。

 とは言え、これまで見ていたドラマやバラエティなどあまり見なくなって来たせいか、今人生で一番映画見ています。週3〜5本見てます。なんでしょうね。それで、長いのはだるいので短いのばかりレンタルして見るわけですが、そうするとだんだん見たい映画で長くないのが少なくなって来ます。これからは短いの2本だけでなく、長いの1本、短いの1本と組み合わせてレンタルして行かないと回らない雰囲気です。

 人生も後半戦でつまんない作品見たくないんですよね。時間がもったいないので、「つまんないけどそういうのが笑えるから面白い」みたいなそんな貴族のような余裕はオレにはないんです。まだまだ面白い作品で見てないのが死ぬほどあるはずなので、くだらない作品で貴重な時間と体力を消耗するわけにはいかないですよ。ヤクザ映画が落ち着いたので、大島渚や今村正平、増村保蔵、岡本喜八など死ぬ前に見ないといけない映画がたっぷりです。70年代の映画を見てきたせいか、白黒映画への抵抗がなくなってきました。


・最近見た映画

『新仁義なき戦い 組長の首』(★★★)
『新仁義なき戦い 組長最後の日』(★★★)
『北陸代理戦争』(★★★)
『貝の耳』(★)
ブエナビスタソシアルクラブ』(★★)
『プレスリーVSミイラ男』(★★★)
『ミーンストリート』(★★)
『ドニーダーコ』(★★★)
『ヒトラー最期の12日間』(★★★★)
『暴力教室』(★★★)
サスペリア2』(★★)

 先ほど、偉そうにぶった割りに下らない映画も見ているのでなんとも言えず気まずいですね。『北陸代理戦争』はユンボとショベルカーでヤクザの親分が乗った高級車を挟み撃ちにして、ぶっ壊すというユンボ好きにはたまらない名場面がありました。スコセッシの出世作『ミーンストリート』は昔から気になっていた割りにスルーだったのを初めて見たのですが、誰が誰だか登場人物が多くてよく分かりませんでした。『ヒトラー 最期の12日間』は2時間半もあってすごく億劫で、休み休み見ようと思っていたら、あまりに面白く最後まで通して見ました。ヒトラーが死んだ後、幹部が集まって「これからどうする?」みたいな気まずそうなところがすごくよかったです。『プレスリーVSミイラ男』は大好きなブルースキャンベルが見れてよかったです。内容はまずまずでした。『貝の耳』は新潟が誇る世界的映像作家の杉田監督の作品なのですが芸術映画で苦手なタイプでした。『暴力教室』は元ボクサーの教師の松田優作の妹を舘ひろしが強姦! 今や人格が新垣結衣ちゃんと入れ替わって女子高生言葉を話すおじさん役をやっている人がそんなことを、と時代の流れを如実に感じます。

 それから最近エキサイトニュースで「新『転校生』より刺激的!? 超部分的・男女逆転マンガ」という記事で、『転校生オレのあそこがあいつのアレで』をご紹介いただき、なんだかちょっと売れているみたいです。田幸和歌子さんという方が記事にして下さり、どなたが存じませんが本当にありがとうございます!!!