古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

凶悪犯は怖がりだ

 秋田で二人の子供を殺した畠山鈴香容疑者が、あやかちゃんを川に突き落とした際、「汗に対するアレルギーがあり、抱きつかれるのが怖くて振り払った」と裁判で言ったとの事でした。また、渋谷エリートバラバラ殺人の三橋歌織容疑者が、死体をバラバラにした理由は「家に死体があるのが怖かった」と話しているらしいじゃないですか。

 そんな人らこそが怖いわけですが、こうも怖いが連発すると凶悪殺人と恐怖心はどうやら関係がありそうな気がします。

 「怖い」という発言には、本当に怖さを感じたというのもあるかもしれないでしょうけど、それ以外に弱さを披露する事で、同情を買おうという意図があると思います。この場合、残念な事に余計な怒りを買ってしまっています。そんなもんで正当化できるか馬鹿野郎くらいに思います。

 「怖い怖い」という人は、簡単に己の弱さを肯定するところに問題がありそうに思います。むしろ弱い人が怖いです。被害者の立場から攻める人が何より図々しくて怖いですよ。本当に冗談じゃないです。「怖い」を簡単に連発する人は凶悪殺人を犯す可能性があるような気すらするので、これからはそういう人とは距離を置いた接し方を心がけようと思います。

 『ファーゴ』など犯罪映画でも犯罪の発覚を恐れて、余計に隠ぺい工作をして発覚してしまうなど、恐怖心から取った行動はろくな結果を招かないのはよくあります。

 大抵の凶悪犯罪は、弱さか無知か短絡性など、そういったしょぼい人間性に起因する場合が多いです。実際、リスクと利益を秤に掛けると、犯罪は割に合わないんじゃないでしょうか。スマートな犯罪者なんて映画やドラマの中だけ、嫌われ者だったり軽蔑されている人や知恵の足りない人が犯す場合がほとんどじゃないでしょうか。大体かっこ悪いです。