古泉智浩の『オレは童貞じゃねえ!!』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

東京でイベント終わって帰宅しました

 サイン会とトークショー多数ご来場いただきありがとうございました。長時間並んでいただいたり、狭い座席で窮屈な思いをさせてしまったり、挙句に、せっかく来ていただいたのに終わった後だったり実に申し訳ありません。お世話になった池袋リブロの皆さん、よるのひるねの門田さん、青林工藝舎の皆さん本当にありがとうございました。

 サイン会ではお待ちの間アンケートをしていただいて、やっぱりそんなせっかくの休日を割いて来てくれるんだからそれは、暖かい言葉を並べて下さり、無理に言わせているように非常に恐縮でした。オレも申し訳ないので実家からチョコ栗最中を持っていって皆さんに配ったわけです。そんなくらいしかできず全く申し訳ありません。後から後から、おいしい!と無理に言ってもらっていなければいいのですが、お言葉を頂戴しちょっと安心するわけです。オレのマンガの読者さんはやっぱり童貞やニートの皆さんが多いのかとおもいきや、男性も女性も皆さんこざっぱりしたイケメンと美女ばかりでビックリしました。こんなに人が集まるとちょっとは見てくれに不安のある人がいてもよろしそうなものなのに、全くそうじゃないのが不思議で仕方がありません。オレのマンガを読んでくださるなんて心が大きく健やかな方なので、それが外見にも現れているんですね。

 正直なところオレの人気なんて大した事ないので、数日前に行われた叶恭子の握手会では100人集まった同じ会場でも20人くらいで、新潟だと知り合いを入れても大体5人くらいなので、やっぱり東京はスケールが違うと思ったわけです。なので、ちょっとお時間を頂戴し、個人面談のようにあれこれ個人情報を聞き出したり新品のマンガ本に落書きを加えてみたりしました。こんな事していいのですか? それとももっと偉そうにした方がマンガも売れたりするのですか!? この現状で態度を大きくしても狂ったとしか思われないのでどうにもならないですが。

 なんとねえ、サイン会には大学の同級生のTさんまで来てくれて、白髪が増えた以外、容姿や服装の薄汚さまで全く一緒でビックリしました。かれこれ12年か13年ぶりくらいだったのですが、果たして現在は2008年で正しいのか不安になる、1996年にばったり会ったような感覚でした。Tさんには美術サークルで油絵を始めるに当たって、道具を全部くれたり描き方を教えてくれたり、デッサンを習ったり、ドラクエを借りたり何から何までお世話になったわけです。Tさんは2浪していたので、年がオレより一つ上でした。そんなTさんが「初めて会った時なんて言ったか覚えてる?」と聞くわけです。オレがどうやら何かTさんに言ったらしいのですが全く記憶になく「わかんね」と言うと「あんたね、オレに『やったことある?』『やったことある?』とそればっか聞いてたんだよ!!」と言いました。

 高校を卒業し一年浪人して専修大学文学部に入学したオレは、美術研究会に加入し他の同級生が果たしてセックスをした事があるのかどうか、そればかりを気にして、そんな質問をしつこく繰り返していたとTさんは言うわけです。全くその通りでした。Tさんは高校生の時から既にアパートで一人暮らしをして彼女を部屋に連れ込んでセックスをするような高校時代を送っていたのが、オレは妬ましくて妬ましくて仕方がなかったです。早くオレもセックスがしたいと焦るばかりで、その焦りが強烈な重圧となり結局それから3年くらい童貞のままでした。いずれこんな顛末もマンガにしたいですね。

 翌日は杉作J太郎先生とのトークショーでした。杉作さんが今描いていらっしゃる小説『応答せよ巨大ロボット・ジェノバ』が杉作さんの自伝的要素が高いので、小説を更に面白く読み込むために、トークしつつ杉作年表を作成し会場にいらっしゃった皆さんで共有したいと思い、そんな準備をして行きました。とにかくオレがあれこれ聞きたいわけです。

 ところが、杉作さんはその日、パチンコのエヴァンゲリオンで『格納庫リーチ』で2連荘するという奇跡を起こしたと興奮し、そんな話から始まり、26歳で脱・童貞した話の本当のところを詳しく聞きだしたり、大藪春彦や『竜馬が行く』の面白い話や、モーヲタ期のファミレスの話、男の墓場プロの世界的ヒット『エアギター』の真実など、どの話もあまりの面白さで年表どころではなかったです。

 杉作さんが過去に熱中していたもので分類すると、ヤクザ映画期、エヴァ期、プロレス期、ごっちん期、あいぼん期、エヴァ(パチンコ)期などに分類できると思うんですよ。オレが知らない面もたっぷりあると思います。またお仕事の面では、マンガ家、ライター、編集者、役者、『トゥナイト2』、LL COOL J太郎、映画監督などなど、明確に区分けはできないですが、平行しつつ比重が変わったりしていて、そんな推移をきちんと整理してみたいのです。今回は全くばらばらでいろいろな話を聞いて結果的に素晴らしく面白かったのでよかったですが、もっとじっくり時期を区切って詳細にお聞きしたいなと思いました。

 オレは杉作さんの面白い話を一番聞きだせる男になりたい!と強く思いました。ギンティ小林さんの方が圧倒的に適役なのですが!!