古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

最近思ったこと

 これまでTシャツはMが適正サイズだったのですが、筋トレの成果と太ってきたせいで、Mだといしだ壱成のチビTみたいになって実に恥ずかしいです。これ以上太るのはまずいと、夜食やおやつをあんぱんからソイジョイにしたところ、あまりのおいしさに2〜3本食べてしまい、むしろお財布にも厳しいしなんらダイエットにもなりません。

 中国の大地震で学校が瓦礫の山に成り果てて衝撃を受けました。日本の学校も実は耐震基準を満たしていないので危険であるという報道がなされていて不安を煽ってますが、いくらなんでもあそこまでひどい壊れ方はないんじゃないかと思いました。中越地震での死亡は78人(あやふや)だったとかで、田舎は大地震が来ても非常に安全だと確信していました。ところが中国のど田舎では2万人の人が亡くなっており、また田舎のせいで救援も困難な状態でこれまでの確信が若干ゆらぎました。でも、中国の大都会で大地震が来たらもっとひどかったのかもしれないので、なんとも言えないですね。

 アクションで連載をチェックすると絵のゆるさがひどく目について眩暈がします。同じ格闘場面のある『アキバシュート』を見ると、なんという迫力!そして緊張感!!それに比べてオレのときたら、本当にガッカリ。これでも描いている最中は、もっと躍動感や迫力に満ち満ちたものが仕上がったつもりでいるんですよ。アックスだとしっかり描いている方だと思っていたら、アクションでは福満さんはもはや看板とも言えるくらいご活躍されている。自分の絵を単行本で見ると「頑張って描いたじゃないか」と思えます。オレのマンガが売れない大きな原因の一つは絵の技量に問題があることは間違いないです。こうなると自主映画や音楽で頑張るより仕方がない。

 『Dream』『戦極』とここ3月からずっと興行ラッシュとも言えるくらい日本の総合格闘技が充実してます。去年の寂しい状況からは一転して、まったく嬉しい事で、PPVのお金が掛かって大変で、テレビの内臓HDDをどんどん圧迫してそっちも大変です。先日の『戦極2』で応援していた近藤有己選手がホジャーグレイシーになんの見せ場もなく負けてしまいショックを受けました。階級が二つくらい違うんじゃないでしょうか。あんまりですよ。

 去年も相当面白かったですが、今年見る映画もまたえらく面白いのばっかで、これから先も大して期待してなかったら『スピードレーサー』がウォシャウスキー兄弟じゃないですか、俄然期待が高まりました。でもよく考えてみると『マトリックス』の1、2と3と『Vフォーベンデッタ』なので、1以外は全部滑っていたんでした。どうなんでしょうね。シャマラン監督の新作もあるし、『ランボー』や『インディジョーンズ』もあるし当分死にたくないですね。

 先日、perfumeのコンサートで、映画秘宝などでもご活躍の小説家・深町秋生先生とお会いしました。深町先生はデビュー作『果てしなき渇き』で『このミステリーがすごい!』大賞を受賞されて、なんと賞金が1200万円!!で更に本も大ヒット!!で、よくよく話を聞くと出身高が専修大学でオレと一緒でした。年はオレの方がずっと上ですが、同じ生田の山を登って勉強していた人が、そんな風に小説を描いて大金を手にしていると思うと、なるほど小説という手があったのか……。でも実際文章なんて誰でも描けると言えば描ける手法じゃないですか。そんな道で名を挙げ功を成すなんて、並外れた才覚が無ければ絶対無理なわけです。尊敬する杉作J太郎先生が小説をお描きになっているので、オレも10年くらいしたら挑戦してみようかと思いました。