古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

最近見た映画

 ここ数年ずっと「今年は映画当たり年だな〜」なんて思っているのですが、今年こそ正真正銘の当たり年じゃないでしょうか。見る映画見る映画大体面白いですし、その上今年の作品じゃないけどレンタルで見るのも面白いのが多いです。単に幸運に恵まれているだけかこりゃあ。

・4月と5月に見た映画

『やる気マンマン』(★★★)
『ディセント』(★★★)
『クローバーフィールド』(★★★★★)
天国の門』(★★)
『Mr.&Mrs.スミス』(★★★)
『大脱走』(★★)
『パラダイスナウ』(★★★)
『パフューム ある人殺しの物語』(★★★★)
ノーカントリー』(★★★)
ブリキの太鼓』(★★★)
トレマーズ』(★★★)
ミミック』(★★★)
ブレイド2』(★★)
『愛と希望の街』(★★)
『ブラッドシンプル』(★★)
『スーパーバッド 童貞ウォーズ』(★★★★)
『マッシュ』(★)
『危険な愛』(★★★)
『ミスト』(★★★★)
『チャーリーウィルソンズウォー』(★★)
トップをねらえ2』(★★)
ランボー4』(★★★)
『ドッグ・バイト・ドッグ』(★★★★)

 『パンズラビリンス』DVD発売記念で、デル・トロ監督で見てなかった『ミミック』『ブレイド2』を見た。どっちも手堅い作りのしっかりしたエンターテイメントで、こうして実力を養って『パンズラビリンス』でセンスが爆発したのだなと分かった。

 『ジャンパー』が素晴らしかったので全く見る気が起こらなかった『Mr.&Mrs.スミス』を見てみると、種明かしに難ありだったけど、これまた手堅いエンターテイメントだった。全然飽きず最後まで楽しませる手腕が見事でした。

 『ランボー4』は凄まじい殺戮アクションで、見ていて度肝を抜かれるのだが、娯楽性が極めて高く、あんなに人が無残に死んでいるのに見終わると全く何も心に残らないのがビックリだ。それに比べて『ドッグ・バイト・ドッグ』は同じ殺戮でも肌合いが全く違い、見も心も痛くなる。肌合いは『犬、走る』がより凶暴になったような感じだが、構成に若干の難あり物件でそこがひどく残念なのだが、でもやっぱり大傑作であることは間違いない。大傑作なだけに、構成に難ありなところが、非常に残念極まりない。何年に一度か見直す必要がある作品だと思った。エディソン・チャンは有名女優を何人もはめ撮りしてその画像が流出した人で、エンドロールで気づいたのだが、こんな人だったら非常に納得がいった。いい役者ではないか。もう一人の主役サム・リーは経済評論家の似た人に顔も髪型もヒゲもそっくりで気になって仕方がなかった。

 『スーパーバッド 童貞ウォーズ』も大変な傑作。女子には『ゴーストワールド』があり、オレが『ゴーストワールド』を高い位置に置き過ぎなのかもしれないが、『バス男』も大傑作だけどちょっと負けている感は否めなかった。『スーパーバッド 童貞ウォーズ』も、警察のエピソードで飛ばしすぎなところが少々気になるものの、この2本が合わされば男子も胸を張れるように思いました。警察のところはもうちょっと抑制して欲しかった。そしたら『ゴーストワールド』に並んだかもわからない。残念だ。減点方式で見るのもどうかと思うのですが、特に傑作だとついつい余計に厳しく見てしまうわけです。