古泉智浩の『オレは童貞じゃねえ!!』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

映画上半期ベスト10

 今年も早くも半分終わっちゃいましたね。なんかもう大変ですよ。暑いとか原油高騰とか穀物高騰とか、サミット?通り魔、落書き、あんな事こんな事、なんでしたっけ、まあいいですが。

 ここ数年アメリカなど外国映画がどんどん面白くなってる気がします。それも、無名に近いよく分からないキャストの映画がいいように思います。予算を有名役者に割かず、その他制作費に回したり、そもそも予算がない中でがんばってやりくりした映画にいい結果がもたらされているような傾向を感じます。いいことじゃないですか、金持ちが更に稼いで更に大金持ちになったなんて話はうんざりですよ。つまんねーですよね。それで、新進気鋭の映画監督や実力のある監督がきちんと実力を発揮したら、そういうの見て我々も嬉しい。素晴らしい事ですよ。ジェリーブラッカイマーみたいなのが、ぶいぶい言わせている時代は早く終わって欲しいです。世の中全体が不景気傾向にあるからこうなんですかね。

 そういうわけで忘れないうちに2008年、上半期ベスト10行ってみまーす。

2008年上半期ベスト10
1位 『クローバーフィールド
2位 『ジャンパー』
3位 『エイリアンVSプレデター2
4位 『アメリカンギャングスター』
5位 『ミスト』
6位 『ランボー4』
7位 『ヒトラーの贋札』
8位 『ばけもの模様』
9位 『ノーカントリー
10位 『28週後…』

 『クローバーフィールド』には、異論のある人も多いと思うかと思うのですが、オレはすごくよかったんですよね。斬新だし、前半のパーティ部分がだるいと見る向きもありますが、オレはすごくよかったと思います。「あいつと誰々がセックスしているぞ」と言いふらす場面に、ひどく人間臭さが描かれていますし、そういう人間でないとあんな極限の状況でカメラを回さないと思うんですよ。もっと安易にそういう描き方をするなら、ジャーナリストがカメラを回していると設定すればいいです。そうじゃない方向で、適当な人間がカメラを回すという意味を追求した結果であって、その徹底さ加減は全体に及んでいて、すごい美意識を感じます。酔うのでまた見たい気持ちはすごく薄いですが、画期的な素晴らしい怪獣映画を見られたという喜びを大いに高らかにうたい上げたい気分です。

 『ジャンパー』も安い映画ですが、いい職人仕事を見せてもらえた喜びを表明したいです。グリマーマン監督すげえと思って前作『Mr.&Mrsスミス』も見たところ、シナリオ上の不手際に目をつぶるとけっこういい仕事でした。

 『エイリアンVSプレデター2』が3位というのも変なもの好きだと思われていいわけできないところですが、エンターテイメントの安物と見られがちな作品でこういった残酷な現実性を見せ付けられるとショッキングで、買いかぶりかもしれないですが文学性みたいなものをむりろ感じてしまいます。『ノーカントリー』はそれはそれですごく面白かったですが、そっちに文学性を感じても全く普通じゃないですか。それはプロモーションの問題でもあるわけで、オレのひねくれ加減もありますが、だったらこっちを押したいんですよね。

 『ランボー4』は嬉々として大量殺戮場面を描いた単純な映画だなと解釈していたのですが、TBSラジオで宇多丸さんがやっていらっしゃる『ウィークエンドシャッフル』という番組のポッドキャスティングでの解説を聞いて、評価がひっくり返りました。スタローンがどういう思いでこの映画を作ったか、いかに映画人として誠実であるかを切々と語っていらっしゃって、すごく感銘を受けました。皆さんも映画を見てぜひ聞いて見てください。本当に素晴らしいですよ。

・2008/05/24 俺が推さなきゃ誰が推す?『ランボー 最後の戦場』特集!
(済みません、リンクを貼ろうと思ったら配信が終わっていたみたいで、見つかりませんでした)

 ベスト10以外にも『スィーニートッド』などまだまだ面白かった映画ありました。オレは新潟在住なおで『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』『ホットファズ』『片腕マシンガール』などなど話題の映画にはすっかり乗り遅れています。そこもなんとかしたいところですが、下半期も楽しみです! 


2008年上半期にオレがたまたま見たDVDなどの映画ベスト10

1位 『スーパーバッド 童貞ウォーズ』
2位 『リアリズムの宿
3位 『パフューム ある人殺しの物語』
4位 『ドッグ・バイト・ドッグ』
5位 『悪魔のいけにえ
6位 『ホステル2
7位 『うつせみ』
8位 『ブリキの太鼓
9位 『リンダ・リンダ・リンダ』
10位『ディセント』

 順位はここまで書いていて疲れたのでなんとなくです。でもどれも大変面白かったです。2回目見た映画は外しました。