古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

vistaは諦めた

 しょっちゅう、突然画面がブルーになって勝手に再起動をしてしまいながらも騙し騙し、ウィンドウズ7が出るまで!と心に言い聞かせながら使っていたうちのvistaパソコンなのですが、とうとうまともに起動しなくなりました。OSの再インストールをしようとにも再起動になると、再起動を繰り返すためにっちもさっちも行かないのです。仕方がない、いったんHDDを取り出してフォーマットして再インストールするしかないと思いました。ついでになんだったら1TのHDDに載せかえるのもいいかなと思っていました。ところがパーツ屋のショップパソコンで小型のケースがあまりに複雑でHDDの取り出し方が分かりません。店に持っていってその場でHDDを買えば、快く取り出し方を教えてくれるかなと思いました。

 ふと、OSを使っていないノートパソコンのシリアルナンバーだったら、XPをインストールできるかもしれないと思いつきました。XPはドライブをフォーマットしてからインストールする機能があったので簡単にうまくいきました。改めてXPは大傑作OSだったのだと実感しました。

 でもそこからがまた面倒で、設定がみんななくなってしまったので、ドライバから始まって、オープンオフィスやらituneやら圧縮解凍ソフトやらウィルスソフトなんかを入れて入れて入れまくったわけです。まだ終わってないですよ。

 vistaで使っていた音楽のフォルダが、メモリのサイズ上は存在しているのにもかかわらず、XP上では認識されず、困り果てました。ググってみてもそんな情報はまるでなく、そのフォルダ以外の音声ファイルは普通に認識されているんですよ。なんだよこりゃあ。どうやってもダメで、70ギガくらいあるので邪魔じゃないですか。泣く泣く削除して、年末まで使っていたPCから音楽ファイルをインポートしました。今年インポートした分がなくなってしまった。あんまり熱心に音楽を聴いていなくてよかった。

 こうして今年の頭からvistaには悩まされ続けてその挙句、XPに戻すという情けない結果となった。core2duoの真価が発揮されているのか、パフォーマンスが素晴らしく高いです。これまでOSがポンコツだったせいでダメPCの烙印を押していてまったく申し訳なかったです。こんなことならさっさとvistaなんか見切りをつけて戻しておけばよかったと思いました。多分最初のインストールの時点でつまづいていたんでしょうね。ずっと使っていたのも3回目で割とインストールが前と比べてうまくいったというだけだったんです。

 そうは言ってもパソコンが大好きだ。やってみたけどダメだった、どうしたらいいんだと途方に暮れながらあれこれ試行錯誤していると不眠不休で食事も採らず作業に没頭します。こんなに集中するのはよっぽど面白い映画を見ている時くらいで、普通の面白さだったらお腹が空いたら中断するし、眠くなったら寝てしまいます。仕事なんかものの10分で疲れてど根性で続けるのが辛くて辛くて仕方がないです。

 そういうわけなので、ウィンドウズ7も楽しみだったんですが、2年くらいはXPでいいかなと思いました。月末だというのに仕事が全然手付かずだ……。

 話は変わりますが、『エヴァンゲリヲン・破』をまた見てきました。ユナイテッドは月曜がメンズデーで千円なので、月曜に映画を見ないと損をしたような気分になるように完全に洗脳されているんです。でも見てよかった。初回はびっくりして圧倒され通しで終わってしまって、それで充分楽しかったんですが、落ち着いて冷静に見てみると案外巻波の出番は少なかったり、人と人との繋がりがテーマとして丁寧に描かれている事に気づいたりしました。戦闘も7回くらいあったような気がしたのですが、3回?か4回ですか? 『序』を改めて見たら、赤城リツコがエヴァに初めて乗ったシンジに「シンジくん、今は歩く事だけを考えるのよ」と指示を出したところ、即使徒に頭を掴まれてガツンガツンやられる事態に陥ったり、ミサトの指示も全く的確でない上に、ゲンドウも説明が不十分であれでは子供でなくとも、乗りたい気持ちには全くさせないと思いました。連中はあれでも軍人なんですか? シンジが拗ねるのも無理はなく、綾波が従順すぎるせいで基準がおかしくなっているんじゃないかと思いました。そんな文句を考えるのも楽しくて仕方がないわけです。

 それから、BSでガンダムの特集放送をしていますね。あんな触りだけ放送されて見たって面白くないだろうと高をくくっていたのですが、ちょいと見始めるとグイグイ見せられてしまいました。仕事が止まる、よくないです。おまけにちょっとしたコーナーがあって、今日は81年に新宿駅の東口にファンを集めたイベントのレポートがありました。当時はガンダムなんて、打ち切り番組でしたから、盛り上がるのかなせいぜい集まっても2千人くらいだろうなと関係者は思っていたら、徹夜する人まで現れて最終的に1万5千人のヲタがごった返す始末になりました。足を踏んだ踏まない、もらったポスターが曲がる曲がらないで一触即発で暴動が起こる寸前だったそうです。そこに冨野監督がステージに現れて「今ここで騒ぎを起こしたらアニメなんか見ている人たちはそうやって簡単に騒ぎを起こすダメな連中だと世間に思われるよ」と一喝したそうです。すると、それまで興奮状態だった群衆はお互いを譲り合ってイベントはつつがなく進行したとのことでした。冨野監督の言葉で連帯が生まれ、それが広がっている様子が目に見えたと言います。ナウシカか!