古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

ブルーレイは見たことがない

 ブルーレイはDVDを遥かに圧倒する画質!これを一度見てしまうとDVDなんか見れたものではない!なんて論調が語られますが、ちょっと待ってくださいよとオレは言いたいです。こんな美しいブルースリーはかつて見たことがないとまで言われてしまうと、見たことないからこんな悠長なことを述べていられるだけかもしれないですが、そんなこと言ったら、映画館より画質がいいって事じゃないですか? 映画館以上のものが存在していいのですか? だったら初めてその作品を見るのに画質のしょぼい映画館なんて行ったらそれこそ損じゃないですか!

 実際そうなのかもしれないですが、それは行き過ぎではないのかとオレは警鐘を鳴らしたいです。すごい美女と一夜を共にしてしまい、それが目くるめくような体験だったがために、長年連れ添った妻が色あせて見えるそんな事態を招いてしまったら、皆さんのご自宅にあるDVDが全部ゴミ同然になってしまいますよ! そんなことでいいのですか。

 でもオレは目が悪いので、メガネをしているわけですが、それでも15年くらい視力を調整していません。度は進んでいるんですが、0.7くらいで過ごしています。運転免許がギリギリです。度の強いメガネも作ったんですよ随分前にポールスミスのツルで、外国行ったときに。ところが、度がきつくて気持ち悪くなって全然使っていないです。それ以降、フレームが壊れても同じレンズを使いまわしたり、レンズがダメになったら同じ度で作ってもらってます。今のフレームは5千円でした。くっきり見えればいいってもんでもないよ。でも、だから人の顔があんまり覚えられないのかな?

 なので、画質がよくてもあんまり見えないかなと思うんですよ。VHSからDVDになった時は魂消ましたけどね、なんだこの美しい『ダーティハリー』は!!!!なんつってね。 だからと言って記憶のなかのVHSが色あせるわけもでないですが、今から見るのにVHSに戻るのはつらいとも思います。平気で3倍画質で見ていたんですけどね。

 しかし、そんなのも困るので、今後モンスターハンターPS3で出るか、よっぽど世間がそうならない限り、オレはブルーレイを見ないです。家電売り場で見そうになったら自ら目を指で突きます。