古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

スポーツ目白押し

 週末、週明けでビッグイベントが目白押しで、ネームの真っ最中だったにもかかわらず、熱中してしまった。どれも本当に面白かったです。

・UFC109
 なぜか急に生中継で放送が行われていました。ランディ・クートゥアー対マーク・コールマンがメインの大会で、タイトルマッチでもないし、今後の行方を占う試合でもなんでもなく、日本でも有名だからなのかな。でもそんなに人気があるとも思えないしとても不思議でした。試合は予想を裏切る事無く一方的にクートゥアーが圧勝していました。悲しい気持ちになる一戦でした。
 また、グレイシーのヘビィ級の選手がメインの後の余った時間で放送されていたのですが、それも「タックルが古い」「時代遅れ」みたいな悲しい解説がなされていて、試合もスタミナ切れでバックマウントからボコボコに殴られてTKOで、寝技の見せ場もまったく無かったです。グレイシーがんばれよ!
 面白かったのはマイク・スイックとパウロ・チアゴの試合で、チアゴの見事なアナコンダチョークで一本勝ちでした。

・亀田大毅の世界戦
 チャンピオンのデンカオセーン・カオウィチットの方がクリンチばっかりして減点を2回も取られるという悪役ぶりを発揮していたので、お客さんも亀田に文句が言えなくて困ったんじゃないでしょうか。オレは前から亀田の試合は膠着が少なくて好きですよ。最近嫌われているので安心して応援できてむしろ嬉しいです。亀田ファミリーも好感度を気にしてなのか、元から本当はいい子なのか、勝った後は歓喜の涙を見せて素直に感謝の気持ちを述べていました。あの後、『フォルテシモ』かなんか熱唱してくれれば完璧だったのに残念でした。でも兄弟王者の誕生はおめでたい! 何回か防衛してから階級を上げて欲しいです。何階級で王者になっても、勝ち逃げ王者って悪口言われますよ。

スーパーボウル
 セインツ対コルツという、どっちもまるで馴染みも思い入れもない対戦で、馴染みや思い入れがあるチームなどないので毎年の事ですが、先制点を許したセインツを応援する事にしました。どうやらコルツクォーターバックの人が相当な名手だそうで、確かにすごいパスをビシビシ決めて前半は一方的な試合になっていました。セインツのクォーターバックの人は小柄で、コルツボブサップみたいなディフェンダーに首の後ろを掴まれて転ばされていました。ところが、後半、そのサップみたいな選手が足首の故障で活躍しなくなってから、セインツの反撃がどんどん始まってしまいにはインターセプトから一気にタッチダウンまで決めてました。コルツクォーターバックの人もコンピューターに狂いが生じたかのような、不調ぶりで気の毒なくらいでした。時間がなくなって焦れば焦るほど手詰まりになって逆にやられてしまっているようでした。応援していた方が勝ったので嬉しかったのですが、ちょっと申し訳ないような気持ちになりました。

 熱心にUFCやDREAMを見ているんですが、どうにも地味な寝技の展開になると退屈で仕方がないんですよね。見る人が見れば、花くまゆうさくさんが見れば唸るような攻防が繰り広げられていると思うんですよ。なんだか、知らない漢字を読み飛ばして本を読んでいるかのような、そんな感覚があります。総合のジムに行って習ってみたい気分が高まって仕方がないです。きっとオレと同じ気持ちでもっと理解したいと思っている人も大勢いるだろうから、それをオレがマンガで伝えることができればマンガが売れて金がもうかって億万長者に、なんて事はまずなくて、いつものマニアックな人が喜んでくれて終わりでしょうけどね。それよりまず困った事に闘争心が全然ないんです。

 太ってどうしようもないので春雨ヌードルを食べるのですが、ちっとも腹がいっぱいにならないですね。