古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

大アックス祭り

 アックスのマンガ家の絵画展「大アックス祭り」に出品しました。表参道のビリケンギャラリーで16日から開催されている後期日程での参加です。28日までの開催です。花くまゆうさくさんや川崎タカオさんなど、普段お付き合いのあるマンガ家から、根本敬さん、丸尾末広さん、安斉肇さんといった大御所も一緒で実に畏れ多いです。オレの絵は後藤友香さんの隣です。以前このブログでお伝えした、竹夫がテレビのリモコンを構えている絵です。

 丸尾末広さんの絵なんて、本当に素晴らしくてね、うっとりしてしまうと同時にオレの素人みたいな絵が実に気まずくて申し訳ないとしか言えないです。生の丸尾さんの絵はすごいですよ。絶対に見たほうがいいと思います! 後藤さんも美大のご出身だけあって、新聞をコラージュしたりとセンスがかっこいい。そして何より絵を描く喜びに満ち溢れている感じがするんですよね。オレなんて、途中で描くの飽きて面倒で仕方がなかったです。販売もしているので愚痴を言って売れ残っても申し訳ないのでこの辺にしておきますが、こうして一緒に陳列してもらえて光栄極まりありません!

 ビリケンギャラリーには渋谷から六本木通りを歩いて向かったんですが、途中で青山トンネルがあって、あそこって有名な心霊スポットじゃなかったでしたっけ? そう思い出したら水滴が天井から落ちて当たると呪いが掛かるような気がして怖かったです。雨で寒くて傘もなくて、東京って冬でも毎日天気がよくて暖かいんじゃなかったのかよ!と思いました。しかもビリケンギャラリーの場所がちっとも分からなくて歩き回っているうちにずぶ濡れで汗だくになってメガネが雲って実に惨めでした。東京には負けた。毎回ボロ負けだ。新潟に帰りたい。

 初日のパーティに出たかったわけですが、オレが到着する頃にはすっかり盛り上がっていて皆さん楽しげでよかったです。オレはこうして新潟くんだりから東京に出かけて苦労したつもりでいたんですが、コマツシンヤさんなんて高地から、世良田さんなんて兵庫県からいらっしゃっていたので魂消ました。去年の5月に御茶ノ水駅のホームで、根本敬さんに似た人を見かけて、すごく急いで歩いていらしたんですよ。それが果たしてご本人だったのかずっと気になっていて、会場にいらしたので聞いてみたところ、「それはオレだ」との事ですごく胸のつかえが取れました。ちょうど『夜間中学校』を読んでいた時期だったので何かの因果かと思っていたんですよ。因果かどうかは今のところまだ不明ですが。

 2次会ではZちゃんの井口真吾さんと同席して、「オレのピークはもう終わりました」と愚痴を言っていると堀さんとともども「まだまだこれからだ」と励ましていただきました。ありがとうございました!