古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

近況みたいなあれこれ

 ツイッターがあんまり気軽なせいで、ブログが億劫になってしまいがちで、非常によくないです。とは言え、そうそうお伝えするような出来事や事柄もあんまりないのも事実なわけです。重く考えるとますますキータッチが重くなるのでここは気軽に適当にやらせていただこうと思います! オレも読む立場として一番よくないのが更新がない事じゃないですか。せっかくアクセスしてちょっとでも何か新しい記事があったら、すくなくとも前に見た記事のままよりかは損した気分がしないですよね。ツイッターに書いたこととの重複も気にしないぞ。

吉田秀彦選手引退
 吉田秀彦選手の引退興行アストラをPPVで買って見ました。吉田選手の引退を飾るためか、吉田選手にゆかりの深い選手がたくさん出ていてみんな気合の入った好勝負を繰り広げていました。吉田選手の試合の前には、名倉純さん藤川ゆりさんなどなど著名な人が花束を渡していました。全部の試合が終わった後はかつて見たこともないくらいの豪華で長い引退式があって、よく考えてみたら引退試合のために新しい興行を起こすのも異例でした。解説の秋山選手がこれまた熱くて面白かったです。いい大会でしたよ。

小林よしのり著『昭和天皇論』と映画『太陽』
 こうしてけっこうな値段の単行本を買ってわざわざ洗脳されるのもどうかと思うのですが、やっぱり小林よしのりさんのマンガは面白いし、感動してしまい、また己の無知や報道のありかたなど考えさせられます。確かにそう言われてみるとあんな大戦争を終わらせるなんていう大事業を成し遂げる事ができた昭和天皇の功績はもっとみんな知るべきだと強く思ったわけです。せっかくの機会なので、ロシアのアレクサンドル・ソクーロフ監督が作った『太陽』という昭和天皇の映画を見ました。小林さんが違うよと指摘しているところをそのまま描いていて、でもそれはオレも『昭和天皇論』を読んでいなかったら普通に受け止めていたような事柄なので、オレには強く指摘する資格はないなあと思いました。映画の中での昭和天皇は、自分の立場を持て余す小心な小男、だけど親しみが持てる人物というように描かれていました。イッセー小形さんは実際の映像などでそういった役を作っていらしたのかな。背景を知らないと、何が描かれているのか、マッカーサーらしき人物が登場してもマッカーサー元帥と名乗るわけでもないから、よく分からないです。貴重な取り組みであって、アートとして描いているのかもしれないですが、昭和天皇を中心に据えた映画が、これだけではよくないですよね。ぜひ小林よしのりさんに監督していただいて映画『昭和天皇』を作った方がいいと思います。

中原昌也さんの講演
 新潟の映像専門学校i-mediaに中原昌也さんが招かれて講演をされていました。ドローンミュージックが流れるなか編み物やレンガ造り、陶芸、ガラス製作などの作業の映像が延々流れる映像作品の上映や、『第9地区』『タイタンの戦い』などへの文句や現状の映画への憂い、実生活の苦難を語っていらっしゃいました。この講演の運営自体があまりにノープランで構成に難アリだったせいか、終盤「何か有意義事いいたいな」と中原さんが軌道修正を申し出ていられて、ロックな振る舞いに秘められた誠実な人柄を滲ませていらしたのが印象的でした。中原さんも『バッドルーテナント』を絶賛されていて、嬉しかったです。

岸川真さんの『誰でも書けるシナリオ教室』
 イベントに先立って最新作『誰でも書けるシナリオ教室』を送っていただいて、読んでいたらオレもシナリオが描きたくなってこれを機会にシナリオのコンテストに応募しようと書いてみました。本の中では岸川さんが実際にシナリオを書く様子がドキュメントされていてやる気が鼓舞されます。前から考えていた短編で10枚くらいのを書いてみたのですが、実際書いてみたら7枚くらいにしかならなかったです。こんなあっさりしたのではコンテストにも一応出すけど多分ダメだろうから、友達とそのうち撮影して終わりだなと思いました。