古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

3月4月に見た映画

 毎月20枚は原稿を描きたいと思いながら、今年に入って18枚とか19枚とか目標に至っていなくて、とうとう4月には9枚と四コマ1本で10枚割れ!なんとう右肩下がり!!! それで、仕事もしないで何をしていたかというと狂ったように映画ばっかり見ていました。4月は31本で3月は48本!半分でいいよ。どうせ見たって事以外すっかり忘れてしまうのに。『永遠の子供達』というデルトロがプロデュースした心霊サスペンス映画がとても面白かったんだけど、見たのが先々月だったのですっかり思い出せない。

 出版業界は不況だと言われていますが、オレの問題は単に怠けているだけ。これだけ見ると、有意義な映画にもたくさん当たるけどスカもかなり引きます。そういうのに割いている時間はないのです。『その男、ヴァンダム』があまりに傑作だったので、きちんとファンダム映画チェックしないといけないと思ってあれこれ見たんですが『ハードターゲット』くらいでよかったかな。

3月
『ユニバーサルソルジャー』(★★★)w
『マーシャルロー』(★★★)w
『ハバナの男』(★★★)w
『ブリット』(★★★)劇場
スピーシーズ』(★★★)w
『あらかじめ失われた恋人たちよ』(★★)日チ
『罪とか罰とか』(★)日チ
『グリーンデスティニー』(★★★)w
『ヘッドハンター』(★★★)w
『その土曜日、7時58分』(★★★★★)w
『モスクワ・ゼロ』(★)w
天才マックスの世界』(★★★)レ
『ALI』(★★★)レ
『キャビンフィーバー』(★★★)レ
『ロスト・イン・ラマンチャ』(★★★)レ
『ジャーマン+雨』(★★★★)レ
コラテラルダメージ』(★★★)w
『幸福』(★★★★★)レ
『コララインと魔法のボタン』(★★★★★)劇場
プリンセスと魔法のキス』(★★★)劇場
『ハーヴェイミルク』(★★★)w
『レッドダスト』(★★★★)w
地球の静止する日』(★★★)w
『戦場からの脱出』(★★★★★)w
永遠のこどもたち』(★★★★★)w
『ミリオンズ』(★★★)w
レッドブル』(★★★)レ
『ギフト』(★★★★)レ
『弾突』(★★★)w
『リカウント アメリカが揺れた36日間』(★★★)w
『キッスで殺せ!』(★★)w
『戦場にかける橋』(★★★★)劇場
『ザ・プロテクター』(★★★)w
『ジャイアントピーチ』(★★★)レ
『渇き』(★★★)劇場
ラースと、その彼女』(★★★)w
『ジャズ大名』(★★★★)日チ
『いのちの戦場 アルジェリア1959』(★★★★)w
『狼』(★★★★)w
『デルスウザーラ』(★★★★)BS
『ハートロッカー』(★★★★)劇場
『ディアボロス 悪魔の扉』(★★★)w
『恐怖女子高 女暴力教室』(★★★★★)レ
『ゴリラ』(★★★)レ
北国の帝王』(★★★★)D
バトルランナー』(★★★)D
『リバティバランスを撃った男』(★★★)w
ワイルドバンチ』(★★★★★)劇場

4月
シベールの日曜日』(★★★★★)w
『ブルージーンコップ』(★★★)w
トリプルX』(★★★)w
『バッドルーテナント』(★★★★★)劇場
『原爆の子』(★★★★)w
灰とダイヤモンド』(★★★)BS
『カサブランカ』(★)劇場
『カティンの森』(★★★)劇場
神に選ばれし無敵の男』(★★★)レ
『ハードターゲット』(★★★★)レ
第9地区』(★★★★★)劇場
シャッターアイランド』(★★★)劇場
『ボーイズオンザラン』(★★★)劇場
プロフェシー』(★★)w
暴走特急シベリアンエクスプレス』(★★★)w
『人間』(★★★)w
『太陽の中の対決』(★★★★)w
『ハイフィデリティ』(★)レ
『ジュラシックパーク3』(★★★)レ
『息もできない』(★★★★)劇場
『ザ・クリーナー消された殺人』(★★★)w
『裸の十九才』(★★★)w
『荒野の用心棒』(★★★)BS
『噛む女』(★★)日チ
『地球が静止する日』(★★★)w
『宵待草』(★★★)日チ
アメリカンヒストリーX』(★★★)レ
ライトスタッフ』(★★★★★)劇場
『バガーヴァンスの伝説』(★★★)w
『太陽』(★★★)レ
タイタンの戦い』(★★)劇場

 ここまで数があると統計を取りたくなる。
w:wowow(34本)
劇場:映画館(16本)
レ:レンタル(15本)
日チ:日本映画専門チャンネル(5本)
BS:NHKBS(3本)
D:DVD(2本)
 合計が合わないけど……。

 そういうわけで15年くらい毎週2本ずつレンタルする習慣を続けていて、でも見ないで返却する事もしばしばだったけど、wowowで録画する生活が始まってから圧倒的にwowowで、まだ見ずにHDDにとどまっている映画もたっぷりある。3月と4月は007特集があって、どうしようか迷ったけど一切見ない事にしました。おかげで助かった。面白くなかったら途中で見るのをやめればいいんだけど、どれもそこそこ面白いから最後まで見てしまうんですよ。『暴走特急シベリアンエクスプレス』とか『ディアボロス 悪魔の扉』とか、本当にどうでもいい映画で、見たからと言ってなんでもないんだけど見終わって損した気分かと言えばそういうわけでもないんですよ。

 そんな中、特に当たりが多かったというか、ほぼ全部当たりなのが西部劇でHDDがいっぱいで録画しなかったのもあるけど見たのは全部面白かったです。『太陽の中の対決』『リバティバランスを撃った男』などですが、この前にも何本か見ています。『太陽の中の対決』はポールニューマンがインディアンに育てられた白人という役で、やたらとインディアン寄りで白人を悪く描いている変な映画でした。

せっかくなので3月4月のベスト20

1位 『バッドルーテナント』
2位 『幸福』
3位 『ワイルドバンチ
4位 『その土曜日、7時58分』
5位 『第9地区
6位 『ライトスタッフ
7位 『恐怖女子高 女暴力教室』
8位 『シベールの日曜日
9位 『戦場からの脱出』
10位『ハートロッカー』
11位『戦場にかける橋』
12位『狼』
13位『永遠のこどもたち
14位『コララインと魔法のボタン』
15位『いのちの戦場 アルジェリア1959』
16位『レッドダスト』
17位『息もできない』
18位『ジャーマン+雨』
19位『ギフト』
20位『ハードターゲット』

 この20本は歴史的名作もあるけど、本当にグッと来た映画です。でも『いのちの戦場 アルジェリア1959』『レッドダスト』『ギフト』などは見終わった直後すごく興奮したんだけど、今どういう映画だったのかぼんやりとしてあまり思い出すことができない。オレは映画評論家にはなれません。どんなに何本も映画を見てもすぐ忘れてしまう。悲しい。でも絶対に見た方がいいと断言できる20本です!



つまんなかったベスト5
1位 『ハイフィデリティ』
2位 『カサブランカ
3位 『モスクワ・ゼロ』
4位 『罪とか罰とか』
5位 『タイタンの戦い

 『ハイフィデリティ』は音楽好きの中年のおっさんが女に振られてくよくよする話で、くよくよしている割にモテ自慢になっていて最終的にモテてよかったという本当にふざけた映画だった。センスのいい音楽も全部嫌いになりそうだった。クソむかつく映画としか言いようがない。銃を乱射して全員ぶっ殺したい。独裁者とか本当の悪者よりも殺意をもたらす危険な映画だった。
 『カサブランカ』は「君の瞳に乾杯」でおなじみの名作映画だけど、実際見ると、お前は石田純一か!と歴史を度外視して突っ込みたくなる。オレかっこいいだろみたいな感じの男が主人公で、都合よく立ち回って周りの人々に、さすが〜と言われる映画だった。全体的にしゃら臭くて本当に見るんじゃなかった。
 『モスクワ・ゼロ』ロシアの地下をうろついて幽霊みたいなのもうろついている映画でとにかく退屈だった。

 今月は読みきりを描くからもうちょっと厳選していい映画だけを見たいです。