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古泉智浩の『オレは童貞じゃねえ!!』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

日本映画ガチンコ会議

イベント

 先日は、阿佐ヶ谷ロフト『日本映画ガチンコ会議』ご来場いただきありがとうございました。うわごとのようにヒーローショー、ヒーローショーといい続けたお陰でこんな晴れの舞台に上がる事ができ、感無量でしたが、正直なところ名だたる映画人に気後れしてあんまり発言できなかったです。無知と気後れです。予算や宣伝なんてよく分からないよ〜。カ・・・カテエ・・・!!

 なんでもよく伝え聞く話ですが映画には大変な予算が必要で、なかなかそんな制作費が下りてこず、また頑張って完成させても集客が大変であると、『ヒーローショー』もおかしな宣伝で、ドン引きトラウマ映画なのに、さわやかヤンキー喧嘩映画として宣伝されてしまっていて、それが集客を目指したものだとしても、まるで成功していないとの事でした。確かに、渋谷の蔦屋に行ったら『ヒーローショー』のコーナーがあったのに、そこに並んでいるのは『クローズZERO』や『ドロップ』『ルーキーズ』といった、井筒監督がそいうのにムカついて『ヒーローショー』を作ったのに、言わば敵軍が宣伝に並んでいました。腰抜かすかと思いましたよ。

 初めてお会いした山本政志監督は発言はヤクザや不良、暴力団というワードが多いのですが、大変優しい人で逆にビックリしました。『アトランタブギ』の古田新太さんが、犬の真似を狂ったようにする場面があって、死ぬほど笑ったのですが、あれは果たして古田新太さんの暴走だったのかずっと気になっていたので質問したら、そういう演出だそうでした。またJAGATARAの事もあれこれたずねて教えていただきました。オレより一回り以上も年上なのに、全然若々しくいらして魂消ました。

 そんな山本さんでしたが、『告白』の話題の時、「『下妻物語』なんてくだらねえ」とおっしゃっていて、どうしようオレ『下妻』はけっこう好きなんだけど、と思ったけど反論して怒られたら嫌なのでつい黙ってしまい、それ以降変な映画を褒めて逆鱗に触れたらどうしようとビビってしまい非常によくなかったです。こういう現場では積極的に怒られるぐらいじゃないとダメなんです。大失敗。お客さんごめんなさい。ガチンコ会議なのに、オレは何一つガチンコじゃなかったです。

 井土紀州監督はオレと同級生でした。お互い、頑張ろう!

 マンガは映画に比べて制作費が千分の一とか万分の一とかですよ。20ページ描くのに500円くらいです。あとはオレの人件費くらいです。アシスタントを使えばもっと掛かるけど、オレは一人でやっているのでなんにも掛からない。なので、原稿料の出ない仕事も趣味として描く事もできるんですが、映画は趣味でやるにはリスクが大きすぎますよね。そうなると、作家性ですけど何か?などと好き勝手にやるわけに行きません。厳しいです。オレはもう本当に嫌な仕事は何年もずっとやった事ないので、趣味でたまたまお金がもらえているんじゃないかと思うことすらありますよ。申し訳ないです。映画はいろいろな人の意見を聴いていけないそうじゃないですか。大変だなあ。

 朝生とか見ているとやっぱり面白いのは意見の対立です。ガチンコ会議にはそれが足りなかった。お客さんもそういうの期待していたんじゃないでしょうか。対立軸を何か作ってやったらもっと面白かったんじゃないかな。今考えてもさっぱり思いつかないですが。何か出演者に事前にアンケート取っておいて、それでチームに分けて討論したらよかったのかも。オレはもっと『ヒーローショー』についてあの場面がああだこうだ言いたかったです。司会者が田原総一郎みたいにもっと意地悪でもよかったかもしれないですね。「お前らがだらしねえから日本映画がダメんなっちまうんだよ」なんてね「じゃあお前がやってみろ」と反論されて涙目なんて展開を仕込みでやってもよかったかもしれないです。

 今更ですが討論テーマ考えてみました。次回がもしあったらこんなのどうでしょう。

・『ヒーローショー』ここが好き、ここが凄い
・『ヒーローショー』ここがダメ
・次なる『ヒーローショー』は?
・井筒監督に聞きたい事
・私の『ヒーローショー』的トラウマ体験

 東京での上映は昨日で終わってしまったようです。もう見たかったらどこか地方の上映を探して行くしかない。DVDでたら市民会館とかで部屋借りてプロジェクターで映写しながら友達と語り合いたい。