古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

景気はよくならない

 これでも社会の問題に対して真剣に思い悩むこともあるんですよ。そこでよく分からないのが景気や経済の問題なんですよね。

 国内で消費をするとお金がたくさん循環して景気が上がるというじゃないですか。でも自動車など、国内の製品は人件費が高いから中国やインドで生産拠点を移しましょうというのがまずいまひとつピンと来ないんですよね。いくらか人件費が高くても、国内で工場を稼動させた方が景気があがるんじゃないですか? 景気が上がったほうが消費が進んでますます景気がよくなるというのを待つことができないとか、高い人件費の工場で作った車は値段が高くなるから売れなくなってしまうとかそういうわけなんですか? それじゃあどうしようもないじゃないか!

 今、太陽光発電はとてもお金が掛かるからとてもじゃないけど原発の代わりにはならない、なんて意見を良く聞きます。でもね、消費が低迷して景気が悪いっていうんならちょっと高いくらいの方が景気を刺激するんじゃないのかよ。金を使えと言ったり高いのはダメとか言ったりわけがわかりません。

 そうは言ってももう20年くらいず〜っと景気が悪い悪い言われているんですよ。ホリエモンが頑張って株価が上がった時でさえ、格差が発生していると貧困問題が叫ばれていた。年収300万時代なんて言われてましたよ。300万あれば安泰じゃないかなんて思ってしまうんですけどね。社会の景気の悪化も深刻ですが、オレの景気の悪化も深刻で今年は200万に手が届くかどうかの瀬戸際ですよ。本を2冊出しても、原稿料がさっぱりなので全然儲けがないんですよね。原稿料もらえる仕事がしたい! でもオレには蓄えがあるからまだ当分大丈夫です。

 考えてみると景気の悪化が叫ばれていた90年代や2000年代なんて今より全然景気よかったですもんね。特に出版業界はまだまだ元気でしたよ。その中でも特にエロ本がどんどん細って来てまいってしまいます。エロ本での仕事がないとタダでエロ本がもらえないじゃないですか! 今の若者はエロ雑誌なんか見向きもしないというか、もう買ったらダメなんでしたっけ? なんだよ、変な規制ばっかりしやがってだから景気悪くなるんだよ。密告社会みたいになってますよね。ちょっとでも法律違反をしようもんなら特高警察みたいなのが来て拷問される世の中になりますよ。拷問もけっこう禁じられているのでそれはないかもしれないけど、ネットや情報で悪者のレッテルを貼られてみっともない思いをするとかそんなふうになりますよ。

 テレビのバラエティをほとんどみなくなってずいぶん経つんですが、時々見ると本当にイライラしてどうしようもないんですよ。番組の冒頭で見所みたいなのが流れるじゃないですか。出てくる人が色でべっとり塗りつぶされていて、そこに?がくっついていて、で何か気になるじゃないですか、すると「CMの後ですよ〜」なんてCMを見させられてしまうんですよ。そんなの別に見たかねえよ!見たくもなんともないのに興味をかき立てられるこのイライラするの本当に嫌なんですよね。人をバカにすんのも大概にしろ。クイズが答えを出すかと思うとCM!なんてのがミリオネアとかからなんですかね、その前か分からないですが、そういうので本当に嫌いになりました。ムカつくので見てられません。もちろん理由はそれだけじゃないんですけど、録画して見ていた時期もあったけどもう面倒で見なくなりました。『たかじんの委員会』は見てます。

 結局何がいいたいのかというと、景気のシステムはいくら考えてもさっぱり分からないし、多分景気はどんどん悪くなるんですよ。20年もやってダメだからよくなるなんて諦めた方がいいって事ですよ。でないと、無駄に期待してガッカリした気分を味わって損ですよ。