古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

XPが大事なんです

 仕事で使っているPCが10年以上同じもので、フォトショップ5.5という前世紀のソフトを未だに使っています。コミックスタジオや最新のフォトショップにしようと試みたこともあったのですが、結局慣れず、ずっと使い続けています。慣れ以外にも理由があって、スマートスクロールというワコムの左手用の入力デバイスが超便利過ぎて手放すことができません。これがフォトショップ6までしか対応しておりません。これも10年以上使っていて、壊れるのが心配なのでヤフオクで新品に近いものを買って備えています。ワコム!再生産して~。

 

 スマートスクロール超便利なのに、intuosの左端のちょっとしたボタンに集約させようとしているようです。全然足りないのに! 仕事のメインで使っているペンタブレットは10年前のバンブーの小さいので、大きい方がいいのかなと思って、東京の仕事場用に2~3万するintuos買ってみました。オレの使い方は最小のバンブーで充分、ワコムでなくてすらいいというのが結論でした。線画までは紙での作業なので大層な機能は必要なかった。それより断然スマートスクロールですよ! 東京の仕事場用で左手デバイス、ゲーム用のボタンがたっぷりあるのも買いました。それで、いろいろやれるので無いよりは断然便利ですが、スマートスクロールのようなトラックボールとダイヤルがあるわけではないのでまるで足りなかった。

 

 他にも音楽制作ソフトのcubaseもXP用でこれも当時4~5万したんじゃないかな。ロクに使っていないのに買いなおす事なんてしたくない。そりゃあ、今はもっと便利かもしれないけど全く元を取ってないし、フォトショップ5.5の例があるので慣れてしまえばそれが一番です。

 

 ただ、そうとばかりも言っていられない事態が発生しました。自主映画の製作です。時代はとっくにHD画質の時代が訪れているのに、オレは未だに10年前のDVテープのSD画質で製作を続けていました。こっちはもう完全に元は取ったと言っても過言ではないくらい使い倒しています。今後も別にそれでいいかなと思っていたのですが、ポーラーサークルという劇場映画用に製作している集いに参加させていただくことになって、タイム涼介さんのHDカメラをお借りして主催の蔭山さんにカメラマンをしていただき、産まれて始めて監督業のみで映画を作ってみました。監督業のみのつもりだったのですが、実際は制作をお金をケチって雇わず、自分で兼任していたので滅茶苦茶大変で撮影終わった後、かつてない程の頭痛で寝ても起きてもいられないような状態になりました。イヴを3錠飲んだら大分治ったのですが、脳の病気かと思った。

 

 それで撮影した素材を、vistaのネットや漫画以外で使っているPCで編集しようとしました。このドスパラで買ったパソコンは当時5万円くらいでcore2duoの3GHのCPUを積んでおります。HDの編集は前にちょっとやろうとした事があって、何の用事でやろうとしたのかさっぱり思い出せないんですが、とにかくプレビューがカクカクしてやりにくいったらなくて、無理だなと思っていました。でも時間を掛けてじっくりやればいいかなと、わずか15分の作品だしじっくりやればいいじゃないかと思いました。HD編集でそれ用のグラフィックボード買ったらそれだけで20万円くらいするとかしないとか、クアドロっていうのがいいらしくて、考えただけでゲロ吐きそう。

 

ELSA ワークステーション向けグラフィックスボード NVIDIA Quadro 4000 EQ4000-2GER

ELSA ワークステーション向けグラフィックスボード NVIDIA Quadro 4000 EQ4000-2GER

ELSA ワークステーション向けグラフィックボード NVIDIA Quadro 600 EQ600-1GER

ELSA ワークステーション向けグラフィックボード NVIDIA Quadro 600 EQ600-1GER

 

上から46万円、8万円、1万7千円、できれば2G欲しいけど1Gなら1万7千円とそこそこ安い……それでも高い!恐ろしい! グラボなんて安物しか使ってなかったよ。

 

 オレは、型落ちして安くなったのを雑に使うのが好きなんですよ。ちょっと前なら軽く20万くらいしたのを5~6万でどうにかするといったようなのが楽しいじゃないですか。ネットで調べたらクアドロじゃなくてもメモリを16GにしてSSDを積めばけっこう軽くできたなんて報告がありました。それなら10万円くらいでなんとかなりそうです。それでもOSを64bit用にしないとメモリを認識しないし、64bitにするにはOSも新しくしないといけない。windows8の時代を迎えていますが、7のプロフェッショナルならXPモードというのがあるそうではないですか。8にもHyper-Vというそういった機能があるけど、7よりちょっとややこしいらしい。どっちがいいのか非常に悩ましいです。アドビのクリエイティブ・スートというのを以前に買った時は2008年でまだvista時代で、そうこうしているうちにOSが二つも進んでしまった。その時最新のを買っておくべきだという判断も確かにあるんですよ。

 

 XPモードでもHyper-VでもXP用のソフトが使えて、なおかつスマートスクロールに対応していれば非常に嬉しいわけです。また、オレのHD編集はアドビCS4で、64bitに対応していないそうで、ソフトも買い換えないといけない場合さらに10万円掛かっちゃう。

 

 10年間同じシステムで漫画の作業をしている不安は確かにあります。漫画以外では絶対に使わないようにしているんですが、未だにIDE接続だし、ペン4でやっぱり重いですよね。HDDをどんどん増設できる仕組みにしてありますが、それ以上に大容量化のスピードの方が速いので、増設するよりそれまでのデータを取り込んでもまだ1台であまるようになってます。

 

 そういうわけでいろいろな期待を胸にパソコン買い換えて、業務用も今のはいざという時に備えてそのまま置いておきつつ、いろいろ便利になるといいな。動画編集用にのみ買うのは非常に気が引けるけど、作画作業にも使うとなると大分気が楽になるかな。

 

 今あれこれ調べていたらwindows8proのアップグレード版が5千円以下で売っていた。今月いっぱいまでだって。この値段なら試してみるの全然惜しくないぞ!