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古泉智浩の『オレは童貞じゃねえ!!』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

井筒監督に質問した

イベント

 先日の日曜日12日ですが、朱鷺メッセ井筒和幸監督の講演会を聴きに行きました。おじさんの3回忌の法事があってちょっと遅れたのですが、ほぼ見れて、大変面白いお話をうかがいました。トムクルーズが喜んでいるような映画はアホかとか『陸軍残虐物語』の衝撃で映画に目覚めたとか、デジタルよりフィルムがいかに優れているかというようなお話でした。

 

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 それで質問コーナーが終わりの方にあって、会場には千人近いお客様がいるのに誰も手を挙げる人がいないんですよ。これはいかん、新潟に来てくださっているのに質問がないなんて井筒監督をガッカリさせてしまう、オレのイベントなんかでは新潟に限らず東京でもどこでもマンガ教室でも質問がないなんて当たり前にあるので別に気にしないんですが、日本を代表する映画監督が新潟で質問がゼロなんてことがあっちゃいけないと思って、以前から聞いてみたかった質問をしてみました。

 

 「僕は『ヒーローショー』の大ファンで、それから『パッチギ!』や『岸和田少年愚連隊』『ガキ帝国』など暴力映画をまとめて見返してみたところ、暴力シーンでタイマンがないことに気づきました。リンチや不意打ち、乱闘、集団暴行などはよく描かれるのにタイマンがないのは、現実の暴力はそれほどヒロイックなものではなく、リアリズムで表現しようとすると卑怯なものになるということでしょうか?」とこんなふうには理路整然と聞くことはできなかったですが、このような感じで質問しました。

 

 すると、「まさしくその通りだよ」とのお答えで、いかに暴力が卑怯で悪質なものであるか、その延長線上にある戦争にも絶対に反対であるとおっしゃっていました。

 

 暴力の現場に直面すれば、恐怖心もあり、それまで正義感に満ちた人物であってもつい逃げたり卑怯な行動をとってしまうこともあるでしょう。人が人でいられなくなる現場、それが暴力であると、だから絶対ダメなのだと、そこまではおっしゃっていませんでしたが、オレはそんなふうに受け止めました。

 

 オレは常日頃、『ワイルドナイツ』を井筒監督に映画化して欲しいな~と考えているので、運営のスタッフさんにお願いして単行本を渡していただきました。届いているかな。

 

 会場のお客さんは新潟で早朝放送されているラジオ番組のリスナーが多かったようで、老人が大半でした。オレの次の質問の人は「出光興産がどうした」といったような質問で、監督はその人はよく分からないと言いながら、全く関係ない話に持っていっていました。

 

 その次の質問は『パッチギ!』についてで、音楽がフォーククルセイダーズの『イムジン河』が中学の時、放送禁止なのにも関わらず京都のラジオで流れたのを聴いたことがずっと心に残っていて作ったとおっしゃっていました。加藤和彦さんについてもとても残念そうに語っていました。そんな話をしている時も時折、会場の右側のオレに向かって話してくださっているような気がしました。監督も映画のファンが少ないと思ったのかな。


イムジン河 imuzin ザ・フォーク・クルセダーズ 임진강 - YouTube

 

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ガキ以上、愚連隊未満。

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ワイルド・ナイツ 2 (アクションコミックス)

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