古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

風前の灯、アイドル妄想漫画

 決定版!XXというミリオン出版の雑誌で『ハロヲタの憂鬱』という4コマ漫画の連載をさせていただいたのが、たしかなっちの交通事故の話が初回だったので、2007年だったと思います。それからハロプロだけじゃなくて、アイドル全体の4コマになって、その後5ページマンガで連載させていただけることになりました。ところがそれは長くは続かず、XXが休刊してしまいました。その後も勝手にアイドル漫画を描き始めていました。すごく楽しかったんですね。

 

 爆笑問題カーボーイのはがき職人の藤田ハルさんという方がいらっしゃいます。ハルさんは勝手に知念里奈はしのえみ、女子アナとご自身が同級生であるという設定で学園生活を送るというネタハガキを番組に送っていて、僕はそれがとても好きだったんですね。それで5ページ漫画を描くに当たって、その方式を丸々パクりました。長谷川大介という前から描いている登場人物とゆうこりんやゆうかりん、福田萌ちゃんや紺野あさ美ちゃんが別になんの理由もなく、付き合っているのが前提とした漫画を描き始めました。するとこれが楽しいのなんので、勝手に描いたのをアックスで掲載していただいたりしているうちに、コアマガジンのブレイクマックスで『古泉智浩漫画劇場』という連載をさせていただけるようになりました。初回は2011年の5月でももいろクローバーZでした。

 

 2012年2月からは晋遊舎エンターテイメントDASH!でもカラーで2ページのアイドル漫画『エスパーDASH!』が始まりました。引きニートの竹夫という登場人物が、超能力でアイドルをスキャンダルから救うという漫画です。スキャンダルの多いAKB48の話が多かったです。

 

 ところが、今年に入ってブレイクマックスが休刊となり、そして今月とうとうエンターテイメントDASH!がリニューアルに伴って連載が終わってしまいました。アイドル妄想漫画が風前の灯です。といってもオレの漫画が風前の灯なだけで、ナカGくんは頑張ってます。『エスパーDASH!』最終回は真野ちゃんのパンチラがテーマの『お~い!エスパーだよ』という漫画です。

 

 

 連載は終わってしまいましたが、まだまだ描きたい漫画はあるんですよ。

 

 ゆうかりんが郵便職員なのに規定を破ってミニスカートの制服を着て郵便配達をする『プリーズ・ミニスカ・ポストウーマン』。引退して随分経つのにまだ描いてないので、気持ちの整理がいまだにつきません。

 

 借金のために長い髪を切って売ってしまった峰岸みなみがそれでもAKB48はやめたくありませんとyoutubeで『夢やぶれて』を歌う、そんな『レ・ミゼラブル』。

 

 今、他の漫画でちょっと忙しいので、時間ができたら描きます。でもどんどん古くなるばかり。海老蔵事件も1年くらいしてから急に描きたくなって10ページで描いたのですが、アックスでも断られて、その間に関東連合の人は逮捕されてしまうし、海老蔵さんは『一命』という素晴らしい映画で主演して、意図が分からない漫画になってしまった。それは雑誌掲載を考えると非常に問題ですが、単体の漫画としては大した問題ではないんです。自分が面白いんじゃないかなと思ったものを形にするのが重要なんですよ。

 

 ただ、権利がなんだ、肖像権がどうしたという事がやたら問題となる社会です。その煽りでブレイクマックスが休刊になってエンターテイメントDASH!がリニューアルするというのもあると思います。こんな漫画を描くのも冷や冷やしたとろもありますが、Negiccoちゃんには喜んでもらっているようだし、実際問題アイドルが何の話題にもならなかったらそっちの方が問題じゃないですか。盗人猛々しいですか!言いすぎました、すみません!

 

 ブレイクマックスで描いた篠崎愛ちゃんのおっぱいがいつの間にか小さくなっている、それはO星人が地球人のおっぱいを吸いに来ているせいであったという漫画がもとになって『O星人来襲』という短編映画も作りました。映画は無数に作っていて、映画を漫画にフィードバックして自分でコミカライズするなんてことも何度かしておりますが、自分の漫画を自分で映画化したのは初めてなんですよ。特に需要もないんですが!

 

 とにかく、そういうわけでライフワークとしてやめるわけにはいかないのです。