古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

レンタル店が心配だ

 24ページのネームを3日掛かりでやって朝方終わってすごいテンションがあがって、5時とかそんな時間に元気全開になってもとても困るわけです。家でじっとしていても面白くないし、映画見たい気分でもなく、そんな時はビデオ1など24時間営業のビデオレンタル店に何を借りるともなく、次どんな映画を見ようかなと物色しに行くこともあります。今回は『恋する惑星』が見たかったので、明確な目的があって足を運びました。ところが最寄りのビデオ1では見つけられなくて、アジア映画の『初恋の来た道』や同じくウォンカーウァイの『天使の涙』などは同じ棚にあったのでおいてないんだなと思った。

 

 そんな時はメディアパワーに行くことにしていて、行ってみたらなんと店が閉まっている!つぶれたのか!と思ってよく見ると営業時間が9時から3時になってました。オレが新潟に戻ったのが99年で当時はまだVHSの時代でその時からずーっと24時間いつだってオレを出迎えてくれていたメディアパワーが扉を閉ざしている事に衝撃を受けました。経営が苦しいのかもしれない。

 

 旧作DVDが200円月曜日は100円サービスだったか正確な曜日は忘れましたが、メディアパワーはアニメや洋画、邦画、CDが曜日ごとに100円ずつ値引きサービスがありました。よし、今日は水曜日だからCDを借りに行こう、あと20分で日付がかわるから邦画借りようなんて楽しみがありました。それが更なるデフレで通常旧作100円レンタルなんてのが当たり前になっていました。ビデオ1に至っては旧作は通常で2週間80円ですよ。これじゃあどんなに回転してもさっぱり利益が上がらず困ってしまっていることは容易に想像できる。

 

 通常200円くらいで充分安いんじゃないでしょうか。それではよそにお客をもっていかれてしまうから値上げできないだろうから、みんなで一勢に値上げすればいいと思います。とにかくレンタル店がなくなってしまったらオレが夜中や明け方どこかに散歩したいなんて思ってもどこにも行き場所がなくなってしまいます。別にオレだけじゃなくて、夜中居場所がなくて困っている多くの寄る辺ない人々の息抜きの場だって必要じゃないですか。それがなくなったせいで時間を持て余した男が犯罪に走るなんてこともあるかもしれない。この映画面白かったな、また見たいななんてパッケージの裏側を見ているだけで軽く小一時間過ごすことができます。レンタル店の存在は治安の問題でもありますよ!

 

 最近はすっかり本屋も行かなくなってしまって、実際のところレンタル店もそんなに行ってませんでした。wowowで録画した映画を見る習慣がついてしまって、毎月10本くらい見るでしょうか、UFCも見るのでレンタル店よりは1本のコストは割高です。それも選びに選んで10本で、見きれないほど見たい映画が放送されていて、でも思ってもいない面白い映画に巡り合うことができて充実した映画ライフを送れています。とにかくオレが足を運ぶ場所なんて映画館かビデオ1、マクドとサイゼリヤ、ガストくらいなのでなくなって欲しくないんですよ。どんどん24時間営業が減ってきている。前は近場のガストもサイゼリヤも24時間だった。いつしか3時までとか5時までになってモーニングメニューもなくなってしまった。景気がよくなると夜中も活気が出るのかな。