古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

弟子の活躍が目覚ましい

 マンガ教室をきっかけに弟子入りしてくれたむらたこうじくんの漫画が発売中の月刊スピリッツコミックゼノンに掲載されております。コミックゼノンは受賞作で、なんと無声漫画。スピリッツの方は読み切り漫画です。全くの新人が商業誌2誌に同時に掲載されるとは、盆と正月が一緒に来たかのような目出度さ、そしてとんでもない活躍ぶりです。月刊スピリッツが近所の書店で全く売ってないのでオレはまだ見てないんですが、ネームの段階で読ませてもらっております。早く買わなくちゃ! むらたくんはマンガ教室がきっかけで彼女までできて同棲をしております。漫画だけじゃなくてセックスまで手に入れた!

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これはゼノンの漫画だよ

月刊!スピリッツ 2013年 10/1号 [雑誌]

月刊!スピリッツ 2013年 10/1号 [雑誌]

 

 そして、宮川聡くんは@バンチで『東京百鬼夜行』という妖怪漫画の連載を持つに至り、もうすぐエッセイ漫画の連載も始まるそうです。おおひなたごうさんの漫画の手伝いもしていてモーニングで連載中で単行本が発売となった『ラティーノ』という恐竜の漫画にも名前がクレジットされております。

月刊 コミック@バンチ 2013年 10月号 [雑誌]

月刊 コミック@バンチ 2013年 10月号 [雑誌]

ラティーノ (1) (モーニングKC)

ラティーノ (1) (モーニングKC)

 

  衣鳩久哉くんは原作を頑張っていて、ちょっと前の時代劇雑誌、コミック魁で『実録 服部半蔵』という読み切り漫画を手掛けております。また、竹下ジャパンさんが主宰の甘噛みマガジンというインターネットサイトでもコラム連載をしております。

時代劇コミック 魁 2013年 6/7号 [雑誌]

時代劇コミック 魁 2013年 6/7号 [雑誌]

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 3人ともマンガ教室に来るまで漫画描いたことなかったんですよ。衣鳩君は絵が壊滅的に下手で商売が成立しそうにないので早々に見切りをつけて原作業にシフトしました。オレは練習すればいいかなと思っていたんだけど、ご本人がどんどんそっちに行ってしまったんですよ。宮川君は、マンガ教室でオレが開発した誰でも超簡単にエッセイ漫画を描ける秘術を伝授した途端仕事にするので凄まじい男です。オレもまだしてないのに!

 

 さて、これまで3人でやって来ましたが、と言ってもむらたくんは他所にアシスタントに行っているし、宮川くんはおおひなたさんと仕事して、衣鳩君も青木健生さんとお仕事されたり、果たしてオレが師匠として面倒を見ているのかと言えば、比重が全く少ない感じがとてもします。何しろ普段新潟にいるし、絵も一切手伝ってもらってない。そんな中、新弟子が現れました。

 

 元吉本でモンローズというグループでコントをしていてお笑い芸人を廃業した川島くんです。この男が全くネームをやってこなくて、一体なぜオレに弟子入りしたのか意味が分からない。ならばと先日、中野大喜利皇子に一緒に出たら、同じチームになって、元吉本芸人の実力を発揮してもらえるかと思ったら、最初のお題でまさかのゼロ回答!とんでもないポンコツぶりを発揮してました。スロースターターなのかな。心配になってyoutubeにあるモンローズの動画を見たら、真剣に頑張ってました。お笑いと違って、漫画は超絶に地味な手作業がかなりの部分だから適性があるかどうか心配です。でもとにかくオレは今お笑い芸人の漫画を描いているので、いろいろ話が聞けて助かっております。

 


モンローズ 「力士採集」 - YouTube
モンローズ 「カレー」 - YouTube

 

 さて、他にも池袋マンガ教室出身の人がけっこう活躍しておりますよ。鈴木ポガ子さんは去年第1回デジタルMANGA新人賞のエッセイ漫画で100万円獲って、それがきっかけで今電撃D-MANGAオンラインで『ひんたま』という漫画を連載しております。仕事も辞めて専業漫画家になってしまったけど、大丈夫かな。

 

 ロフトの元スタッフで、編集やライターのお仕事をされている北村仁さんが地元群馬についての本を出版されました。『群馬のおきて』という本で、巻中の漫画をご自身で手掛けております。漫画教室に来た時から漫画は上手でしたよ。

群馬のおきて グンマーを楽しむための52のおきて

群馬のおきて グンマーを楽しむための52のおきて

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 永田一由くんは、元々ヤンマガで担当がついていて、マンガ教室で特に何か役に立った感じもしないんですが、この前ヤンマガ本誌で読み切りが前後編で掲載されておりました。

 

 

 ここまで丸2年、池袋マンガ教室を開催して来ましたが、獲得賞金が174万円になっております。

 

マンガ教室獲得賞金

鈴木ポガ子さん 100万円(デジタルMANGA新人賞エッセイ漫画部門大賞

かめやまくん   50万円(ネーム大賞大賞)

むらたこうじくん 23万円(スピリッツ月刊賞佳作・ネーム大賞佳作・コミックゼノン準優秀賞)

衣鳩久哉くん   1万円(医療漫画の原作賞)

 

 どうですか輝かしい!! まだまだ賞金をザクザク稼ぎそうな人材がマンガ教室ではうなりを上げております。といっても最近生徒が激減して開催の危機でもありますが! オレも賞金が羨ましくて、この漫画がすごい大賞に応募したけど、2次選考で落ちてしまった。来年また挑みたい。

 

 池袋マンガ教室は次回9月11日で第4期は最終回となります。ゲスト講師は奇才、鮪オーケストラさんがいらしてくださいます。あのとんでもない発想の秘密を伺いましょう。9月28日に単発のマンガ教室がありますし、10月からは第5期が開催となります。一緒に夢を追いかけてみよう!なんて言うつもりはないですが、確かに適正があるとは思います。でもあんまり難しく考えずにとにかく頭を働かせて手を動かしてみようという教室で、ここまで2年充分以上の実績を上げてきたのではないかな~と自負しております。内容はどんどんブラッシュアップして来てよくなっていると思うのですが、それと反比例して生徒数が……。オレも連載があるので、そんなに重点を置いてもいられなくて、手を抜くと言う意味ではないですが、以前は半日掛かっていた宿題の寸評も今は20分で終わるようになってそれはそれで助かっております。

 ・池袋マンガ教室

 でもね、本当に、以前は完全初心者向けだったのですが今は超初心者から投稿作家、廃業寸前のプロの方にまでお役に立てるようになっていると思います。