古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

池袋マンガ教室第8期 生徒募集

 池袋で毎月2回ずつマンガ教室をしていて、半年ごとに一期終了となって、それがいよいよ第8期となりました。初期は生徒同士の性の乱れが盛んで実にけしからんと思っていたのですが、最近はすっかり落ち着いて毎回終わった後270円居酒屋での飲み会では盛んにネームの見せ合いっこをするという大変健全で前向きな理想的状況となっております。第7期も生徒さんの中からエッセイ漫画の単行本デビューする人がいましたよ。元々その人がご自身のブログで描いていた漫画が本になったので、オレは全く役に立っていない上に、ご自身がいい広めないで欲しいと言われているのでここで具体的に書名を出すわけにいかないのですが、霞を掴むような話しで済みません! でもとにかく7期も非常にホットスポットであったと思います。

 

 どんな教室なのかと言うと、さっき初回のレジメを作っていたのでそこから抜粋して説明します。

  

○マンガ教室の概要
・ネームを中心に課題をしていただき、発想やその表現を主に練習します。
・数をこなして漫画の表現になれていきましょう。
・課題と宿題の講評、役立ちそうな話、ディスカッション、宿題が主な内容です。
・ゲスト講師:前期後期最終回はゲスト講師をお呼びする予定です。

 

 以前は人数が多くて課題をその場でやっても講評しきれなかったのですが、最近は多くて10人前後なので、どんどん課題をやっていただくことにしました。より実践的になっております。毎回2本ずつその場で四コマのネームをしていただきます。漫画を描きたいと思っても四コマ漫画なんか興味ないと言う人もいると思いますが、そこはそれ、発想の練習や四コマでまとめる練習にはなると思うんですよね。たとえ四コマであろうとも、それを通してどう活かすのかはご本人次第です。実際、四コマじゃない課題は宿題でやっていただいております。

 

 せいぜい2時間半か3時間弱の教室で数ページの漫画をその場で描くと言うのは不可能ですからね。こうして欲しいと言うのはありますが、これをやってはダメというのはありません。どんどん活用していただきたいです。表現は自由ですし、豪胆さも時に必要な場合もあります。

 

 小池一夫先生の劇画村塾にオレも通おうと思ったんだけどその時は30万円くらい費用がかかって諦めたことがあります。今にして思えば、そのくらいドーンと払っておけばヒット作が描けていたかもしれない、今からでも遅くないから通った方がいいかな。マンガ教室を主宰している者がよその教室に通ってそこで習ったものをオレのマンガ教室で話す……道義上問題がありますね。小池一夫先生には全く及びませんが、マンガ教室に来てくださった人にはとことん元を取って欲しいと考えています。例えば今現在、佐藤秀峰さんのネーム大賞は作品募集をしてますし、いろいろな漫画賞があり、ぜひそんな賞金でマンガ教室で掛かった費用を帳消しにして欲しいです。

 

○1日目の内容
・(課題)四コマ漫画の続きを考えよう
・概要説明、自己紹介
・ネタ出しのディスカッションの説明
・アンケート
・ネタ出しのディスカッション
・(課題)ディスカッションで考えた漫画を描いてみよう

 

 初回はこのような内容です。「四コマ漫画の続きを考えよう」は2コマ目までオレが考えているので残りの二コマを考えていただきます。マンガ教室には鉛筆かシャープペンシルと消しゴム持参でお願いします。

 

 「ディスカッションで考えた漫画を描いてみよう」は四コマ全部ご自分で考えていただきます。15分か20分くらいでやっていただいているんですが、制限時間があると無理矢理でもコマを埋めるためけっこうできてしまいます。締切がないといつまでもやらないじゃないですか。3年くらいやっているうちに発見したのですが、今ではけっこう教室の肝の部分なのではないかと思います。

 

 以前は課題が全部宿題でしたが、こうして課題を毎回2本ずつやっていただくうちに、漫画に対する敷居が低くなってきている印象があります。数をこなして表現に慣れていくのではないでしょうか。

 

 漫画なんか誰でも描けるというのがオレの考えです。世の中には圧倒的な才能が確かに存在するとは思います。でも、そうじゃなくても漫画は描ける。描いた漫画が大したものではなくても、やっているうちに良くしていくことはできます。そして何より創作は楽しいですよ!

 

・池袋マンガ教室は池袋コミュニティカレッジで毎月第2・4日曜日15:30より開催しております。第8期の初回は4月12日です。

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