古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

インタビューあれこれ

 もう締めくくりに入っているのかと思わされるほど、人生を総括するようなインタビューを立て続けにしていただきました。『うちの子になりなよ』を出してから育児や里親について取材していただいて、それがかつてないほどの数で、テレビでNHKで2本、ラジオ全国放送を2本、地元ラジオで2本、雑誌ではサンデー毎日、SPA!などなど全国紙、本の紹介も多数、ネット媒体もたくさんしていただきました。反響にたじろいでおりました。

 

『Spectator』

 『Spectator』という『クイックジャパン』を創刊された赤田祐一さんが編集をされている雑誌の「コペ転」特集で、ライターの森山裕之さんに取材していただきました。高田馬場のアパートとなんと新潟にも足を運んでいただいて、自分でも忘れていた事や普段忘れていたいことなどもすっかり掘り下げていただいて、きつくもあり楽しくもありました。大変な分量を過去の文章などを交えて、読みやすくまとめていただいております。とにかくとても長いです! 

  

スペクテイター〈36号〉 コペ転

スペクテイター〈36号〉 コペ転

 

  他にも古書店を開業された、とみさわ昭仁さんインタビューなどなど読み応えたっぷりの一冊です。ぜひ買ってください!

 

○ストロングバケーション

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 熱心な読者さんであり、東京エントロピーという劇団をされている小野寺邦彦さんが文学フリマで販売した自費本でインタビューしていただきました。『悪魔を憐れむ唄』が不人気で3巻が発売されないことや、これまでの漫画創作についてあれこれお話しました。もうほぼ完売だそうです。

 

○『漫画家の選んだ至高の映画』

 映画秘宝の別冊で著名な漫画家さんに並んでオレみたいな者もまぜていただいております。心から推したいダメ男、クズ人間映画と里親映画などを紹介しています。

漫画家の選んだ至高の映画 (映画秘宝COLLECTION)

漫画家の選んだ至高の映画 (映画秘宝COLLECTION)

 

  結局オレなんかも野良ラジオで映画についてあれこれ好き勝手に話しているのですが、その映画が自分に何を話しかけたかだと思うんですよ。評論家みたいにかっこいい事を言えればいいけど、すぐに忘れてしまうし、分析力、判断力も怪しい。やれることと言ったら手あたり次第無数に映画を見るくらいのことで、するとその中から「おい、お前!」と話しかけてくる映画があります。それが『マイアミブルース』であったり『バット・ルーテナント』であったり、里親活動を始めてからは『最愛の子』や『八日目の蝉』であるわけです。

 

 漫画教室に新潟からわざわざ池袋に通ってくれていた高橋君が『マイアミブルース』をネットでVHSテープで買って見てくれたそうで、ところがどこがいいのかさっぱり分からないとのことでした。最初にこの映画をみた98年くらいでしょうか、同じアパートに住んでいた連中に見てもらっても「面白かったけど普通」くらいの感想で愕然としました。

 

 要するに主演のアレック・ボールドウィンのクズっぷりが最高で、他に類をみないほどなのに、そう受け取っているのがオレくらい。他にも『蜘蛛女』のゲイリー・オールドマン、『バッド・ルーテナント』『リービング・ラスベガス』のニコラス・ケイジも同様に最高なのですが、特に1位を『マイアミ・ブルース』にしなければならない理由はそこなんです。オレが選んであげなければならない。あんまりオレオレ言うと他の人に見向きもされていないのに、更に見向きもされなくなってしまうのでほどほどにしなければならないのですが、高橋君に言いました。「もっと『マイアミブルース』の声に耳を澄ませてほしい」。

 

 未だにDVD化もされていない不遇の映画ですが皆さんも機会があったらぜひ『マイアミブルース』の声に耳を澄ませてください!

 

 

○『月刊ウインド』6月号

 新潟の市民映画館シネウインドが毎月発行している『月刊ウインド』6月号で市川明美さんにインタビューしていただきました。里親活動と僕もメンバーであるシアター会議についてあれこれ話しました。

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 画像はメンバーである渡辺くんのツイッターより。

 

 シアター会議に『孤高の遠吠』上映企画を持ち込んで以来、上京日以外は出席するようにしています。映画好きが映画館に映画上映を企画させてもらえる機会などそうそうあるものではなく、これはなくしてはいけないものだと実感しました。ただ、毎回50人の動員を目標としているのでそれをクリアできる可能性のある企画でないといけないので困っています。新潟でアクション映画やバイオレンス映画で50人集めるのがどれほど大変か、普段ステイサムやスタローンの映画で10人いれば、おお!と思うほどなので、非常に痛感しています。こんな状況では新潟ではアクション映画は超メジャー作品しか公開されなくなるのではと常に冷や冷やしています。

 

 低予算のホラー映画やSF映画など、50人お客さんが来るか、もしくはシアター会議メンバーが50人くらいになれば楽々こなせるはずなんですが、オレもこうして漫画が売れず何より人気を獲得したり、お客さんを呼ぶのが苦手なので、どうしたらいいのでしょう?

 

 

 とにかく、このようにもう残す言葉は何もないほど語りました。残しすぎたかもしれません。