古泉智浩の『オレは童貞じゃねえ!!』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

単行本『サマーブレイカー』9月1日発売

 佐藤秀峰さんが主催されている電子雑誌『漫画on web』で連載させていただいていた『からっぽのホール』と『夏の予備校生』という漫画をまとめた『サマーブレイカー』が電書バトより発売となります。電子書籍オリジナルです。紙の本はありません。試みとしてどのくらい売れるのか、今後の可能性を模索する上で非常に興味がありますが不安もあります。

サマーブレイカー

サマーブレイカー

 

  これまで単行本はけっこうな数が電子書籍になっているのですが、大した売り上げでなくて、ほんのお小遣い程度で商売になってないのが現状です。ただ、『ライフ・イズ・デッド』だけはすごく売れていて、記憶が確かなら半年で20万円くらい売れた時もあったように記憶しています。今も一番売れています。映画化の影響かなと思ったのですが同じく映画になった『青春★金属バット』や『死んだ目をした少年』はそこまでではないため、ゾンビというジャンル自体の強さかと思っていました。ところが同じくゾンビの作品集『青春と憂鬱とゾンビ』がさっぱり売れていないので、ゾンビだから売れていたわけでもないことが分りました。双葉社だからかなとも思いましたが、同じく双葉社から電子書籍が出ている『ワイルドナイツ』はそうでもないのです。なんでしょうね? 理由はともかく一番売れてくれているので助かっております。これからも売れて欲しい。

 

 さて、そんな電子書籍出版事情ですが、今回は紙での発売はなく電子書籍オリジナルでの発売という初めての試みです。作品自体は単行本デビュー作である『ジンバルロック』の続編的な位置づけとなりますが、主人公の外見が同じなだけで名前も全然違いエピソードの関連もありません。つまり中学生を描いた『死んだ目をした少年』、高校生の『ジンバルロック』、予備校生の『サマーブレイカー』となります。犬田や赤金と同じ外見の登場人物、桜井が主人公です。どういうことかと言うと、僕の自伝的要素を色濃く反映したフィクションとして描いたシリーズ作品と言うわけです。もちろんフィクションなので、現実の僕の予備校時代はこの漫画とは違って熱心に受験勉強をしていました。家から近いからという理由だけで選んだ公立高校が思いっきりヤンキー高校で、なんとか大学受験で学歴をロンダリングしたいと願っているところは僕の人生を強く反映しています。そんな強い願いを抱いた主人公が、勉強に熱心に取り組まずに夏に浮かれてしまい、アホな日常を過ごしてしまうというお話です。けっこう面白いと思います!

ジンバルロック

ジンバルロック

 

  

死んだ目をした少年

死んだ目をした少年

 

 

 当初、このシリーズはパチンコ雑誌での連載を目指していました。なので最初のタイトルが『からっぽのホール』でした。第1話は掲載していただいたのですが、第2話が掲載してもらえなくて、担当編集者との行き違いがあって、原稿は完成していたのに掲載してもらえず原稿料も発生しないという悲惨な出来事がありました。第2話の原稿データは悲しい思い出とともにそのままずっとパソコンのHDD中に眠ったきり何年も経っていました。それを『漫画on web』で掲載していただいて、連載作品にしていただけて本当に感謝しきりです。パチンコ雑誌であったため、予備校生がパチンコで毎回現を抜かすという予定でしたが、パチンコの縛りがなくなってなんでもよくなりました。そこでタイトルを『夏の予備校生』に改めました。

 

 ただ、ネームはパチンコで第3話までできていて、今回の連載に当たって探したのが見当たらず、幻の第3話が存在します。『海物語』で描いたもので、けっこう面白かったような気がするのでもしいつか発見されたらどこかで何かの機会で描きたいと思います。主人公の桜井が『海物語』のマリンちゃんとワリンちゃんにそっくりな女の子を見かけて、思わず原チャリで追いかけて海まで行くと、サムと戯れていて、あまりの場違いな感じにたじろいで、すごすごと帰るという話だったはずです。思い出して説明してもくだらねえ!

 

 単行本タイトルは『サマーブレイカー』で、季節が大きなテーマの一つであり『スプリング・ブレイカーズ』という大好きな映画からいただきました。「ズ」をつけようかどうしようか迷いました。響きとしてはつけたかったんだけど、この漫画はあんまりチーム感がないので「ズ」が内容となじんでいないため結局つけませんでした。やっぱりあった方がよかったかなと今も迷いがぬぐえない。

  僕の漫画とは程遠い内容の映画ですが、死にたくなるほど素晴らしい!

 

 とにかく、予備校生ですからね、中学生高校生とは違ったいろいろな出来事が多々あります! 9月1日はまだまだ夏は続いています。アマゾンキンドルでも発売となるのでぜひお読みください! 

 

 

青春と憂鬱とゾンビ

青春と憂鬱とゾンビ

 

  

  

 

青春☆金属バット

青春☆金属バット