2月に読んだ本
里親映画ベストテン
僕はそうしがちなのですが、自分の実人生や経験を映画など物語と照らし合わせてみてしまいます。そうすると、近年どんどん映画の中の里親要素が気になってしまいます。そうして気づいた里親映画をリストアップしてナンバーワン里親映画を決定したいと思います。
まず里親映画をどう定義するかがまず問題ですが、「血縁のない子どもを養育する」もしくは「一定期間親子のように一緒に過ごす」とします。そして評価ポイントでは、「養育度」「愛着度」「試し行動度」「リアリティ」「物語の中心度」などを総合して判断します。
実際、里親活動に当たってかなりな影響を受けた作品に『八日目の蝉』があります。これはまず原作小説を先に読んでもいて、映画も素晴らしかったです。特に永作博美さんが小豆島で当時3才の娘を養育する感じがすごくよかったです。ただ、このお話自体が、成長した娘のトラウマ探求の方に軸が置かれており、養育そのものはサブストーリーという、里親映画としての減点ポイントがあります。そんな感じで評価して行きます。
映画においては、里子や養子でありがちな「親試し」「試し行動」という超難関ポイントが誘拐犯に物心つくまで育てられたため、実親に向かいがちという傾向があります。『八日目の蝉』『最愛の子』『光をくれた人』などがそうです。若干ポイントがずれるかもしれませんが、ホラー映画『エスター』はかなり里親の恐怖を芯を捕らえた形で描いていると言えます。
そういった、古今東西さまざまな里親映画から、近年記憶に新しいものと印象深く残っている映画からエントリー作品をラインナップしました。
『キッド』(1921)チャールズ・チャップリン監督
『アニー』(1982)ジョン・ヒューストン監督
『逃がれの街』(1983)工藤栄一監督
『おまえうまそうだな』(2010)藤森雅也監督
『八日目の蝉』(2011)成島出監督
『チョコレートドーナツ』(2014)トラビス・ファイン監督
『アニー』(2015)ウィル・グラック監督
『最愛の子』(2016)ピーターチャン監督
『レゴバットマン ザ・ムービー』(2017)クリス・マッケイ監督
『バーフバリ』(2017)S・S・ラージャマウリ監督
『光をくれた人』(2017)デレク・シアンフランス監督
『オレの獲物はビンラディン』(2017)ラリー・チャールズ監督
こうして見ると、90年代と全くなく、00年代は1本と偏りがありすぎるのですが、思い出すことができない。まだ他に絶対あるはずなんですが、暫定ベストテンでもいいかなと思います。10年代で10本あるから古いのは参照作品にして2010年代の里親映画ベストテンでもいいのかな。
とにかく上記の作品について里親要素がどのように物語で機能しているのか、里親をするに当たって勇気をくれたのか、今も心の支えになっているのかを大いに語りたいと思います。
日時:2月16日18時30分より
料金:千円
会場:新潟市学校町通 北書店
1月に読んだ本
12月に読んだ本
あけましておめでとうございます。年末が慌ただしくて、終えたかった作業も終わらずじまいで、年賀状も諦めていたけど実際送っていただくと、申し訳ないのでこれからやります。紅白の石川さゆり『津軽海峡・冬景色』の攻めたアレンジがすごくて鳥肌が立ちました。いいもの見た。
そういうわけで、12月の読書は一年の締めくくりで、ずっと読み返したかった村上龍著『コインロッカー・ベイビーズ』を佐世保の景色を思い返しながら読んだらとても面白かった。もちろんこの小説の佐世保は60年代か70年代のものであるのだろう。その景色は体験しようがない。今の目線で読むと里子ものであり、そんな彼らが被害者意識をほとんど抱いていなかったのが心強かった。加害性となって発露されているのだけど、被害者意識で暗くなる感じがないのがすごくいい。17冊も読んだけどそのうち10冊は漫画で奥浩哉著『いぬやしき』なのでした。一気読みとても楽しかった。すぐ読み終わるのでもったいなかった。自著『うちの子になりなよ』も漫画で見本で通して読んだ。描いた本人が言うのも厚かましいですがけっこう面白かったです。みなさん買ってください!お願いします! あと2冊くらい小説読みたかったし読むべきだ。
11月に読んだ本
11月が一瞬で終わってしまい、恐ろしいことに2017年が終わろうとしております。手が回らなくてオモコロの原稿できなかった。釣りにも1回も行けないまま終わってしまった。天気が悪すぎて、釣りに行こうか映画に行こうか悩む必要がなくなった。何かしているからこうして時間の過ぎるのが早いわけですが、何もしてないような印象がある。特に奇数月はアックスとパスマガジンの締切りがあるから偶数月より忙しいはずなのに、なんとなく何もしてない気がする。本も9冊しか読めませんでした。
ずっと読みたかった小説『裸者と裸者』、古本で買ったら上巻が単行本、下巻が文庫本という間抜けな状態で読みました。それが原因と言うわけでもないですが、上巻がめくめく面白さで、とんでもない傑作があったものだと思っていたら、下巻があんまり入って来ない感じで最後まで読むのが大変でした。続編があって、全部で3部作で、第3部は作者が亡くなって未完となっているため、シリーズの続きを読むかどうか悩みます。上巻のテンションで下巻も行っていたら絶対に読もうと思うんだけど、保留にします。
ベストセラーの『君の膵臓をたべたい』を妻に勧められて読みました。パロディでゾンビもので『君の脳がたべたい』を描きたいなと思って読んでいたところ、文章と主人公とヒロインがすごくよくて感動していたのに、ヒロインが亡くなったらとたんにテンションが落ちてそこからが長くてかったるかったです。それまで伏せていた部分がミステリアスで想像を掻き立てていたのに、ネタバレしはじめるとどんどん全部文章で押し付けてくる感じがあった。ヒロインが亡くなる前のテンションであっさり終わってくれたらすごく好きな小説だったのになあと思いました。
11月に読んだ小説は後半ががっかりでした。
さて、12月13日にイーストプレスより『うちの子になりなよ 里子を養子縁組しました』が発売となります。Vコミで連載中の育児漫画の単行本化ですが、描き下ろしで2話、先輩里親さんとの対談などなど読み応えたっぷりとなっております!
また2月には『チェリーボーイズ』の映画も公開となります。自分でも原作の内容がすっかり記憶に薄くなっていたのですがサンプルDVDで見させていただいたところ、このご時勢に性犯罪をテーマに映画を作るなんて、暴挙としか思えない。しかしとても面白かった。こんな話誰が考えたんだ?オレか!と驚愕するほどでした。 林遣都さんや池田エライザさん、キャストの皆さんが汚れ役に全身全霊で取り組んでいらっしゃっており感動しました。ぜひお近くの映画館でごらんください! 映画についてはまた改めてブログ書きます。
10月に読んだ本
『バッド・キャンディ』の未収録テイク
先日発売した電子書籍の漫画単行本『アイドルヲタ長谷川大介のバッド・キャンディ』の未収録作品をお送りします。こんな感じの漫画がたくさん載っています。ご本人すら記憶の彼方に忘れ去っているようなエピソードが漫画になっております。
当時、そんな事件があったそうです。
ローラを助けに行ったら自分が死にそうになって助けられるという漫画です。
未収録が漫画がまだまだあるのでそのうち全部伏字にして自作キンドルを出そうかなと考えております。
アイドルヲタ長谷川大介のバッド・キャンディ (コミックリベロ)
- 作者: 古泉智浩
- 出版社/メーカー: メディアソフト
- 発売日: 2017/09/27
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9月に読んだ本
アイドルヲタ長谷川大介のバッド・キャンディ (コミックリベロ)
- 作者: 古泉智浩
- 出版社/メーカー: メディアソフト
- 発売日: 2017/09/27
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読書は冊数がまあまあで、どれもけっこう面白かったです。心から震えるほど感動したのは『ねじ式』でした。今更褒めても仕方がないくらいの傑作なので当然なのですが、やっぱりすごかったなあ。圧倒的だった。話や展開が変で面白いのはさることながら、絵の書き込みがすごい。あの内容がそこまでの書き込みをさせたのだろうか。
8月に読んだ本
今年は絶対に、アオリイカをエギで釣ってみたいと考えておりまして、そろそろシーズンが始まりそうで、期を逃さないように注意しているところです。エギは風があるとやりにくいので、コンディションがばっちりの日は本当に限られています。
今年はまだ泳がせブッコミが不発で、それというのも網をケチって買わずにいたら2回ヒラメをバラす失態を犯している。堤防が6メートルくらいあってその長さの網を買おうとすると1万円も掛かる。 掛かるかどうか分らないのに、掛かった後に使うものを先に買うのはどうかと思っていたのですが、すでに失敗している。そう思っていたら4千円台で買える網があったので買いました。買ってから泳がせブッコミに行く時間が取れなくなって困っています。その代わりに子どもを連れてハゼ釣りに行ったらちょっと釣れて楽しかったです。子どもは竿を水面に叩きつけてばちゃばちゃやっていたのですが1匹釣れました。
メジャークラフト ランディングネット ランディングネット ファーストキャストランディングセット6m LS-600FC
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結局泳がせブッコミ用のエサとして釣った豆アジやキスを持って帰って食べた。それはそれでおいしかった。
単行本『サマーブレイカー』9月1日発売
佐藤秀峰さんが主催されている電子雑誌『漫画on web』で連載させていただいていた『からっぽのホール』と『夏の予備校生』という漫画をまとめた『サマーブレイカー』が電書バトより発売となります。電子書籍オリジナルです。紙の本はありません。試みとしてどのくらい売れるのか、今後の可能性を模索する上で非常に興味がありますが不安もあります。
これまで単行本はけっこうな数が電子書籍になっているのですが、大した売り上げでなくて、ほんのお小遣い程度で商売になってないのが現状です。ただ、『ライフ・イズ・デッド』だけはすごく売れていて、記憶が確かなら半年で20万円くらい売れた時もあったように記憶しています。今も一番売れています。映画化の影響かなと思ったのですが同じく映画になった『青春★金属バット』や『死んだ目をした少年』はそこまでではないため、ゾンビというジャンル自体の強さかと思っていました。ところが同じくゾンビの作品集『青春と憂鬱とゾンビ』がさっぱり売れていないので、ゾンビだから売れていたわけでもないことが分りました。双葉社だからかなとも思いましたが、同じく双葉社から電子書籍が出ている『ワイルドナイツ』はそうでもないのです。なんでしょうね? 理由はともかく一番売れてくれているので助かっております。これからも売れて欲しい。
さて、そんな電子書籍出版事情ですが、今回は紙での発売はなく電子書籍オリジナルでの発売という初めての試みです。作品自体は単行本デビュー作である『ジンバルロック』の続編的な位置づけとなりますが、主人公の外見が同じなだけで名前も全然違いエピソードの関連もありません。つまり中学生を描いた『死んだ目をした少年』、高校生の『ジンバルロック』、予備校生の『サマーブレイカー』となります。犬田や赤金と同じ外見の登場人物、桜井が主人公です。どういうことかと言うと、僕の自伝的要素を色濃く反映したフィクションとして描いたシリーズ作品と言うわけです。もちろんフィクションなので、現実の僕の予備校時代はこの漫画とは違って熱心に受験勉強をしていました。家から近いからという理由だけで選んだ公立高校が思いっきりヤンキー高校で、なんとか大学受験で学歴をロンダリングしたいと願っているところは僕の人生を強く反映しています。そんな強い願いを抱いた主人公が、勉強に熱心に取り組まずに夏に浮かれてしまい、アホな日常を過ごしてしまうというお話です。けっこう面白いと思います!
当初、このシリーズはパチンコ雑誌での連載を目指していました。なので最初のタイトルが『からっぽのホール』でした。第1話は掲載していただいたのですが、第2話が掲載してもらえなくて、担当編集者との行き違いがあって、原稿は完成していたのに掲載してもらえず原稿料も発生しないという悲惨な出来事がありました。第2話の原稿データは悲しい思い出とともにそのままずっとパソコンのHDD中に眠ったきり何年も経っていました。それを『漫画on web』で掲載していただいて、連載作品にしていただけて本当に感謝しきりです。パチンコ雑誌であったため、予備校生がパチンコで毎回現を抜かすという予定でしたが、パチンコの縛りがなくなってなんでもよくなりました。そこでタイトルを『夏の予備校生』に改めました。
ただ、ネームはパチンコで第3話までできていて、今回の連載に当たって探したのが見当たらず、幻の第3話が存在します。『海物語』で描いたもので、けっこう面白かったような気がするのでもしいつか発見されたらどこかで何かの機会で描きたいと思います。主人公の桜井が『海物語』のマリンちゃんとワリンちゃんにそっくりな女の子を見かけて、思わず原チャリで追いかけて海まで行くと、サムと戯れていて、あまりの場違いな感じにたじろいで、すごすごと帰るという話だったはずです。思い出して説明してもくだらねえ!
単行本タイトルは『サマーブレイカー』で、季節が大きなテーマの一つであり『スプリング・ブレイカーズ』という大好きな映画からいただきました。「ズ」をつけようかどうしようか迷いました。響きとしてはつけたかったんだけど、この漫画はあんまりチーム感がないので「ズ」が内容となじんでいないため結局つけませんでした。やっぱりあった方がよかったかなと今も迷いがぬぐえない。
僕の漫画とは程遠い内容の映画ですが、死にたくなるほど素晴らしい!
とにかく、予備校生ですからね、中学生高校生とは違ったいろいろな出来事が多々あります! 9月1日はまだまだ夏は続いています。アマゾンキンドルでも発売となるのでぜひお読みください!