古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

いい時期が長く続くわけではない

 いつも麻雀格闘倶楽部をやりに行く近所のゲームセンターは、深夜0時に閉店を装ってはいたが、裏の通用口から常連客は出入りすることができて、実質24時間営業をしていた。なので、仕事が終わっても終わらなくても、どうにか4時までに店に行って、4時半まで回線が繋がっている麻雀格闘倶楽部をやらなければ一日が終わらないと言った気分であった。ところが、そんな時期にもとうとう終わりが来た。

 週末ともなると、店は閉まっているのに、駐車場は満車に近い状況で、明らかにおかしいのであった。そんなある土曜日、いつものように店に行くとパトカーが駐車場をうろうろしていた。その時はちょっとまずいかなと思い、職質されても嫌なので、車の中で身を潜めて
やりすごした。そのままそのことはすっかり忘れていた。

 先日、夜の2時に店に行くと、駐車場に車が全然いない。平日だからかなーと思い通用口から入ろうとすると、「営業時間以外店内に入らないこと」とドアに張り紙がしてあった。はて?これはどうしたことだろうと中に入ると、ゲームコーナーの電気は落ちていて、店員がしゃべっているだけだった。どうしたことなのか尋ねると「今頃気付いたんですか古泉さん」と話してくれた。

 とうとう警察に終夜営業がばれて、店長は警察に呼ばれて、今後このようなことのないようにとこってりしぼられてしまったのだそうであった。しかもそれがもう2週間も前だと言うのであった。最近は昼間や夜の普通の時間にしか来ていなかったようである。

 食堂もやっている白根のチャンスやゆう遊空間といったマンガ喫茶なら朝の4時半までできるのだが、うちからちょっと遠い。仕事を中抜けして行くには本格的になり、息抜きの範囲をはみ出してしまう。このまま麻雀格闘倶楽部中毒から抜け出すことができるならそれもいいかも分らない。このところ好調で2日またいでの6連勝など、かつてない程であった。とにかく、このまま深夜のラジオの時間を遊びに費やすような習慣を抜く事ができそうなのはむしろありがたい。心配なのは、この街の夜、行き場のなくなった男達の行く末である。