古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

映画『トランスフォーマー』を見た

 新潟で一番のトランスフォーマーのコレクターで、オリジナルマンガ同人誌の作家でもある佐藤くんと映画『トランスフォーマー』を見ました。

 事前に見所を聞いたら、「ネットでの評判は悪くない」と言い、マニアとしては?という質問に対しては「別に」という素っ気無い返事でありました。う〜ん。

 オレのブログを読んでいる人で『トランスフォーマー』を見ようと言う人もあまりいないでしょうが、ここから先はネタばれ大有りなので、楽しみにしている人は絶対に見ないで下さいね。

 映画は、けっこうお母さんの下ネタギャグなどが面白く笑いました。途中おしっこが我慢できず、カマロがニューカマロになる重要な場面を見逃しました。変な組織が出たり、内山君みたいな黒人ハッカーや、追っかけている軍人など、登場人物が錯綜する割りに結果的にあまり意味のない扱いだったりなど、とにかくごちゃごちゃして分かりにくかったです。味方のトランスフォーマーもオレは全然親しみがないので、あまり見分けもつかなかったです。そもそも善と悪にきっちり区分けされているのは好みでありません。

・ヒーローものではいつもそうですが、トランスフォーマーが強すぎて軍の兵器があまり役に立っていなかった。
・敵にも味方にも弱点があればもうちょっと盛り上がり易いと思った。
・車である設定があまり活かされていなかった。主人公が走って逃げていた(乗せてやれよ)。
・軍の命令で街に逃げ込んだせいで、市街戦が展開され無関係な市民が犠牲になった。その割りに死体の描写は一切なかった。
・主人公がキューブをヘリに預けるためにすごく頑張るのだが、ヘリ自体が敵のトランスフォーマーより弱い事が分かりきっているので、行動が全く希望が感じられず応援しづらい。
・キューブが敵メカに吸い込まれる場面は、敵が無敵になってしまうのではないかと混乱した。

 などなどちょっと気になっただけでも、いろいろ問題は多々あったのですが、マイケルベイ監督らしく、スケールの大きさと勢いは満点でした。最後の延々続くアクション場面はすごい迫力で目が回りました。こんなアホな映画なのに2時間半もあって途中トイレに行ったのに最後もおしっこ我慢するのが辛かったです。

 終わってからサイゼリヤで反省会。そこでも佐藤君は「まあまあ面白かった」とマニアの視点は一切なしで普通の連れない感想でした。オレには言いたくないのか。