古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

仕事始め

 まだ掲載の予定の決まっていない長編の作画を始めました。それで、いざ描き始めたら今回は資料で写真をたっぷり撮る予定であった事を思い出し、ちょっと描いて止めて撮影に行って帰ってまた作画しました。まだほんのちょっとの触りの部分でしかないのに、始めたばかりだからか、楽しい。ラジオ聴きながら仕事するのが久しぶりだからか、年末の『カンニング竹山・生はダメラジオ』はエロ1グランプリと題して、リスナーからのエロメールを募集して発表してました。変態夫婦のメールなど、最近『生ダメ』はあんまり面白くないなーと感じていたところガツンと大変面白かったです。クリスマスのリスナーお見合いみたいなのは全く面白くなかったです。年末の『くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン』も面白いです。

 この長編を描き始めるまで伊集院さんの『深夜の馬鹿力』をオレはずっと聴くの我慢してました。去年の3月から溜まってます。いよいよこれを解禁できると思うと震えが来そうです。

 年末は24日にパスマガジンの作画が終わってから、ちょろちょろと雑用はしてましたが、原稿はそれ以来なので、ラジオを聴きながら原稿をやりたい欲が高まっていたわけです。10日ぶりですか、そんなに休むものじゃないです。いやー楽しい! きちんと営業をしてないで描き始めてしまい、最悪の場合は自費出版になってしまうかもしれないという薄ら寒さもあるので、喜んでる場合じゃないですが、ラジオを聴きながらできる商売に就けて本当によかった。これが文章を書く仕事だったら、ラジオなんて聴いてられないですもんね。オレが何か転職しなければならなかったら、一人で運転する仕事か、部屋で工作か何かする仕事がいいです。

 しかし、自分で録音するオールナイトニッポンやJUNK2だけでなく、青林工藝舎の志村さんにJUNKをMDに録音してもらっております。もっといいシステムがあるかもしれないですが、MDの操作性は本当に素晴らしいです。

 問題は面白いコンテンツがありすぎて、ラジオを聴く時間を、番組の供給が完全に上回ってしまっている事です。ポッドキャンスティングなんてのも、非常に面白い番組が多くて大変! これは他のジャンルでも起こっている問題で、もはや興味を広げるとテレビでも書籍でも見切れなくなってしまっております。格闘技の番組も見尽くせず、ゲームもやり切れないほどあり、一生が短すぎる。ネットテレビもけっこう面白いじゃないですか。オレは岡田斗司夫さんの番組と、水道橋博士と宮崎哲也さんの番組見てます。オレが本当に欲しい能力はお釈迦様の7人の話を同時に聞き分ける能力です。それがあれば7倍の情報を処理できるはず。

 しかし、お釈迦様の能力はそう易々と身に付くものではないし、コンテンツの消化だけで一生を終えるわけにもいかないです。面白いものは本当に至るところにあって、しかもタダみたいな値段で楽しめるじゃないですか。お金なんてなくても充分過ぎるほど充実した楽しみを味わう事ができる世の中になってしまいました。これからますます充実していくんでしょうね。暇なんて全然ないですよ。そうなると、本当に自分にとって重要であると思えるものに絞り込むしかないんでしょうけど、その判断がまた難しい。とりあえず、お笑いのネタ番組はM1グランプリとR1くらんぷりだけにしました。お笑い番組は、ラジオの方がオレにとっては重要であると判断し、テレビでのお笑いはラジオの補足として見る事にしました。映画もオレが好きなのはアクション映画やSF映画、サスペンスなどなので、他のジャンルはよっぽど評判がいいのか、追いかけている監督の作品にしようと思っております。見るからに無駄そうな映画は大体分かるようになってます。もうすぐ40ですので。