古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

お掃除ロボットエアコンは買いなのか

 母の寝室のエアコンがかれこれ20年以上使っているものなので、買い換えたいと言い出した。反射的に「まだ使えんねっかさ」と言ったものの、確かに古いようで使っていると水が漏れるという事もあり、長編の連載中で景気がいいので買ってあげなくもないかとヤマダに行ってみました。

 すると、今の売れ線はお掃除ロボット機能がついているものらしく、店員も熱心に勧めました。フィルターの掃除をしなくていいどころか、機械の内部も自動的に掃除が行き届き常に清浄な空気が供給されるらしいとの事でした。ところが、値が張るわけです。お掃除機能がないので6〜8万のところが十数万円します。

 これは値段に見合う機能なのでしょうか。じっくり検討する必要がありそうです。

 そもそもエアコンなんてものはオレが一人暮らしを始めた当時、工事費を含めると10万円以上して高嶺の花でした。友達のマンガ家のじぇんじぇんや、隣の部屋の小沢はエアコンを持っていて羨ましくあり、時折遊びに行って涼ませてもらいました。オレの部屋は拾ってきた扇風機しかなかったです。夏は汗だくでマンガを描いていました。それでも若さがあったせいか、そんなに苦でもなかったです。実家に戻って部屋にエアコンを入れてもらって、当時新潟は全国で一番暑い夏でしたからね、そうなるとやっぱり使ってしまいますよね。今では外出する時以外寝るときも点けてます。

 そんな高嶺の花だったエアコンが、インバーターになって、オレの部屋のはそれですが、それすらももう今年で使用10年目ですよ。値段も随分安くなって5万円くらいで買える時代で取り付け工事も1万円もしないじゃないですか。

 そこで現れたのがお掃除ロボットです。ここ1年か2年てなもんでしょう。

 オレはけっこう新しいものを買って失敗することの多い男です。パナソニックのHDD&DVDレコーダーの一番初期の、わずかHDD40Gのを確か2001年に17万で買いました。当時は待ちに待ったオレの望む機能を全て備えたのが出たと喜び勇んで買ったわけですが、どんどんHDDの容量が大きくなったりダビングの便利な機能がついたりして、しかもどえらく安くなって行くわけです。失敗だとは思わないですが、もうちょっと考えてもよかったなと思わなくもありません。今年買った液晶テレビは録画機能が付いてます。今現在、録画機能付きはパイオニアのプラズマと、東芝の液晶の2機種しかないせいか、操作性が今ひとつ洗練されてない感じがあります。無いよりは確かにあって、実際便利なのですが、もうちょっといい具合になりそうで、惜しいところは多々あります。

 話はお掃除ロボットに戻りますが、ロボットがないのと2倍くらい値段が違うわけです。それって値段に見合うでしょうか。オレの部屋のインバーターエアコンはもう10年間ロボットがいないのに使っていて特に問題はないです。半年に一度フィルターを掃除しますが、その賃金と6〜7万の差額はいかがなものでしょう。しかも家電は時間経過と比例して安く、より洗練された機能になっていきます。

 お掃除ロボットはあと2年待て!がオレの結論です。今は、かつて高嶺の花だったエアコンが安くなったことの喜びを精一杯堪能すべきだと思います。