古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

ヤンマガの星

ヤンマガの星
 尾上龍太郎さんの結婚パーティで水野トビオさんを紹介していただきました。オレが憧れた90年代のヤンマガを彩ったマンガ家さんで、大興奮してしまいました。去年の講談社の忘年会で地下沢中也さんを紹介していただいたのに続いて、当時のヤンマガの先生方とお知り合いになれるのは光栄極まりありません。

 水野さんは当時ヤンマガで『パッパカパー』という競馬のマンガを大ヒットされていて、でもオレはその前に出版された『まなびや』という夜間中学のマンガが本当に大好きで何度も読み返していました。しかも『パッパカパー』は原作つきだったので、オリジナルを描いて欲しいと思っていました。『パッパカパー』も全然面白かったんですが、まあいいじゃないですか。

 当時のヤンマガは本当に個性的で熱いマンガがガンガン載っていて神雑誌でした。安達哲さんの『さくらの唄』、望月峰太郎さんの『バタアシ金魚』、大友克広さんの『AKIRA』、すぎむらしんいちさんの『サムライダー』などなど飛んでもない事になっていました。オレもそんなヤンマガが好きで好きでのヤンマガの星々に憧れて、ファミリーになりたく、投稿したりデビューさせていただいたり、ちょっと採用されたりしていたのですが力量不足でそのうち足が遠のきました。今はヤンマガもあまり読まなくなってしまいました。それから何年も経ってオレはアックスやアクションによくしていただいて、与えていただいた場所で精一杯結果を出して見捨てられないようにしなくてはならないと肝に銘じているわけです。

 『ワイルド・ナイツ』は『ライフ・イズ・デッド』ほどレスポンスが芳しくなく、こんな事になって実に申し訳なく、確かにあんまりキャッチーじゃないしひどいマンガなので、今回はちょっと目をつぶっていただいて、次回は『ライフ・イズ・デッド2』かなにかで挽回しようと思っております。

 その水野さんの『まなびや』も納戸かどこかにあると思うのですが、10年以上前に読んだきりなので、記憶も朧です。ペーソスに溢れたルーザーマンガの大傑作だったはず。ぜひ皆様も読んでみてください!