古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

にいがた国際映画祭

 やれカナザワ映画祭だなんだと他所の地域の映画祭にばっかり関心を示して地元をなんだと思っているのかとお叱りを受けそうだとビクビクしていたわけですが、地元の映画祭は実際全く行ったことありませんでした!申し訳ありません!去年は『ホットファズ』を映画館で上映してくれたにいがた国際映画祭だったのですが、すでにDVDを買って見た後だったのでスルーしてしまいました。今年ももうDVDで見た『チョコレート・ファイター』の上映があったりと、タイミングが悪いというか遅いんですよ。でも、入場チケットが1本800円、3回券で2千円と大変お徳なのでせっかくだからもう一回見るのも充分ありだと思います! あの名作『セルラー』の香港リメイク『コネクテッド』は新潟で初上映です。これは絶対に見たい!

 また今年は20周年記念とのことで、14日と15日は入場無料の太っ腹ぶり!!タダでスクリーンで『ニキータ』や『グッドフェローズ』が見れる!普通にお金払っても充分なのに!! どっちの映画も午前十時の映画祭で上映して欲しいくらいの大傑作なので本当に嬉しい!!

・にいがた国際映画祭

 『ニキータ』『グッドフェローズ』『コネクテッド』は大いに見たいのですが、他の映画はどうなんでしょうね。『稲村ジェーン』は公開時に見に行って大失敗だったので絶対に見ないですが、なにしろ加勢大周がクライマックスで伝説の大波を見事に乗りこなすかと思ったら、サーフボードの上で踊りだして大層ずっこけた事が鮮烈に記憶に残っています。逆に見たいかな。この映画にあんまりムカついて北野武が『あの夏、一番静かな海』を作ったんですよね。

・上映作品
 何が面白いのかな、全然分からないですが値段も安いしせっかくなので5本くらいは見てみたいです!

 これまで見た映画のリストを作ったら、後から後から「あれ見たこれ見た」と思い返して1400本を越えておりました。『髪結いの亭主』『仕立て屋の恋』『神経衰弱ぎりぎりの女たち』なんて今なら絶対に見に行かない。もっと大事なのあっただろうとタイムマシンがあったら自分に文句が言いたい。そうは言っても当時は評判のいい映画は自分でも「面白かった」「傑作だ」なんて友達にも喋っていたから本当に恥ずかしい。そうは言っても今は今で、wowow録画した別に見なくてもいいような映画を片っ端から見ているので、進歩がない。

 地雷はとことん回避する方針で、あんまり失敗もなくなっているんですが、大変な大傑作映画が去年新潟でも上映されていたのに見逃すという痛恨のミスが発覚しました。『その男ヴァン・ダム』がその映画です。ジャン・クロード・ヴァン・ダム本人が本人役でベルギーで郵便局強盗に間違われてしまうというお話です。ヴァン・ダムが落ち目ですっかりいい仕事がなくなってしまい、妻との真剣争いで弁護士費用がロクに払えないという自虐的な役で、本人が実名でそんな役をやっているので『レスラー』のミッキー・ロークよりも残酷かもしれません。このところ、かつてのスーパースターが残念な感じで落ちぶれた役を演じる映画が何本もあるけど、その中でもトップレベルじゃないでしょうか。犯罪サスペンス映画だと思っていたら、コメディに分類されているのがまたなんだか切なかったです。ジャッキーチェンの『新宿インシデント』、『ロッキー・ザ・ファイナル』『レスラー』『アンヴィル』などなどですが、チャック・ノリス真田広之さん、押尾学さんなんかも見てみたい。押尾さんはそこまでスターじゃないですが。

 オレもやっとこの時期に『その男ヴァン・ダム』を見たわけですが、映画秘宝ベストテンで選んでいる人が一人もいないってのは異常事態じゃないですか。よっぽど見られていないんじゃないでしょうか。ヴァンダムの映画はオレもさっぱり真面目に見ていなくてwowowで放送されなかったらいつ見たか分からないし、実は前にレンタルしたけど時間が無くて見ないで返却していまいした。バカだ!オレは!オレは今さら3位に入れます。もうちょっとしたら改定版のベストテンを考えないといけないです。