古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

お知らせ

 松江哲明さんの映画『ライブテープ』の上映がシネウインドで始まっています。その紹介文を映画館の機関誌『月刊ウインド』に書かせていただきました。どんなこと書いたのかすっかり忘れていたのですが、自分で読んでみたらきちんと見たくなるような感じで書いていて自分で驚きました。映画自体が面白いので、そこは抑えながらネタバレしないように見所をフォローしたりして、いい文章なんじゃないかな。ぜひ見に行ってください。オレは去年吉祥寺で見ました。すごくよかったです。

 大阪のライブハウス、ロックライダーのスケジュール表に四コママンガ『これがロックだぜ!』を連載で描かせていただいております。

 ずっと四コママンガを描かせていただいていたミリオン出版の『決定版!XX』で妄想アイドルマンガ『妄想列車 発車しま〜す』という5Pマンガを描かせていただきました。今時実名でアイドルをマンガで堂々と描けるなんて、自分でもいいのか悪いのか不明ですが、申し訳ないくらい自由にやらせていただいております。今月は堀北真希ちゃんで、コンビニなどで発売中です!

 前は自分もこうありたいといったような目標があったんですよ。いつかは『はじめの一歩』みたいな、誰もが読んで熱狂して面白いと思ってもらえるようなすごいマンガを長期に渡って、でも飽きるから単行本5巻ぐらいで描いて、それでみんなをビックリさせたいなんて希望があったのですが、どうやらオレはそんな器ではないということがはっきりしてきました。多分他のみんなは気づいていたのかな。オレが売れていないのは単に無名だからとか宣伝が足りないからとか自分に言い聞かせていたわけですが、映画にもなってスピリッツで連載したりもした後でもこの調子なので、そういう問題でもないらしいです。

 こんなことを考えるのも確定申告の作業をしていたら去年の稼ぎが浮き彫りになってきて、単行本が出たお陰でそこそこだったんですが、原稿料だけでみたらひどい状況でした。このままじゃいけない。マンガ家でい続けるのが難しい、なんとかしなくてはいけないとは思って何もしかったわけではないんですよ。例えばパチンコマンガも『ジンバルロック』の続編のつもりで、月刊連載のつもりで描き始めたはいいけど結局掲載は1回だけで、ネームOKは2本他にあるんですよ。そのうち一本はあとパチンコの機種が決まってそのページを描けばいいだけの状況です。たすけてください!

 ショートの連載があるといいなと思って企画出したはいいけどどこも採用してもらえず、読みきりも16ページ3話完結のもそんなにどこにも見せてないですが、浮いてます。これらが全部形になっていれば一端のマンガ家としてまあまあ胸を張れていたかな。それか単行本が5万部くらい売れていたら相当威張れます。

 現実はまったくそうではなく、モンスターハンターやったり映画をアホみたいに見ていたり自主映画作ったりファミレスやマクドナルドで喋ったりしているばかりの楽しい毎日を過ごしておりました。腐っていながらも楽しい毎日、ダメこれじゃダメ! 去年描いた原稿は200枚ちょっとで単行本は初刷りのまま。せめて300枚は描きたい、描かなければ!

 今年に入って16枚前後編の人妻マンガのネームをやって、単行本に入れてもらえたらいいなと思っているんですが、それはOKもらえたらやるとして、オレが本当に欲しいのは月刊で18枚か20枚くらいの連載です。こまごまとしたお仕事も大事じゃないですか、また後日お知らせしますが某ファッション誌で2ページの連載をいただいたので、そういうのもやりながら、でもそれだけだと非常に流動的だし細かいとなかなか本にならないので、軸となるような仕事が欲しいわけです。そのために何か面白い企画を立ててネームを描いて投稿やら持ち込みやらしたいなとずっと考えているわけです。

 当面すぐ描けるのは、童貞ニートの超能力マンガかなと思って、前からホイップやDVDマジ!で描いていた2ページマンガが元なのですが、何十本も描いていてオレはこれならいくらでも描けるという自信があるんです。それを16枚くらいの短編にブロウアップして、読み応えのある構成にしたらけっこう大丈夫なような気がするんですよ。編集者の皆さん、どうか採用してください!

 他にももうちょっと取材なり、経験なりしたら描けそうな企画あります。あとそれから、小学生に読んでもらえるようなマンガ描きたいです。オレの絵じゃ難しいかな。