古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

英語の勉強法

 先々週のナイナイのオールナイトニッポンを聴いていたら岡村さんが、6年も勉強したのに英語が全く喋れないというのはどういうことだと憤っていました。発売中のスペリオールで『AZUMI』を読んだら、あづみの弟が勝海舟の愛人に英語を習っていて、その彼女は話す事ができるのに、書き取りはできないと言っていました。ここに、英語の勉強法のすごいヒントがあるんじゃないかと、気づいちゃいました。

 そもそも日本語の発音が英語と隔たりがありすぎるのが問題だと思うんですよ。日本語の音声はカクカクしていて、英語はグニャグニャしていて、我々は英語を流暢に話すのがなんか恥ずかしい感じがあるじゃないですか。グニャグニャした言葉を繰り出す事に恥ずかしいのでそれで、学校の先生もカクカクした英語を話すし、オレらも言うが恥ずかしいからカクカク話して、まるでどこの誰のための言語か分からないまま学んで中学高校の6年間やっつけで終えてしまうんですよ。言語をツールとして覚えるんじゃなくて、いきなり学問から入るのが問題なんですよ。これぞ英語のガラパゴス化です。

 オレなんて本当に混乱しましたもんね。例えば「break」は頑張っても「ぶれあけ」じゃないですか。それがブレイクだって。「knife」ってクニフェじゃないの?ええ、ナイフ! なんだこのいい加減さはと、なんでそんな適当なんだよ。『AZUMI』でも発音しないスペルがあるのはなんだというやりとりがありました。それに大して勝海舟の愛人は、文字は読めないから分からないと言ってました。それでも話す事ができるんですよ。そういうものだと細かい事を気にしてはダメなのだと意識を持つのにすごく苦労します。学校で習う事は、理路整然と説明してもらって理解するっていうのが基本なのに、細かい事は気にするな頭から覚えろってどういう事なんだよ。

 だから、ここでもう英語嫌だ、意味不明なんて思う子供がたくさんいると思います。そんな混乱を軽減するために、中学生は英語での文字を見ないで学んだらどうでしょう。3年間英会話だけで勉強したら話せるようになるんじゃないかなと思いました。テストも全部英会話で恥ずかしがったら減点。

 でもそれだと文法や単語が、覚えにくいというのがあるかもしれません。だったら中学生英語は、全部カタカナで勉強して、高校からアルファベットで勉強したらどうでしょう。「アイ ハバ ブッ」「オォマガー」「オーエイスィス」「マダンナ」「ドンワナクライ」「ガタメキラ」なんてね。ろくな例が思いつかなくてごめんなさい。

 ふざけてるみたいだけど、本当に6年も勉強して役に立たないなんてもったいないよね。なんとかしてよ。オレだって字幕なしで映画が見たい。今はもうみんな話せるような勉強になってるの?