古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

Kamiproに『ヒーローショー』

 前号に続いて、最新号では格闘映画特集の末席で『ヒーローショー』で暴力の連鎖の恐怖と表現の凄さについての作文を掲載していただいております。格闘映画じゃないんだけど、それだけ暴力描写がすごいって事で! 『ゴジラ ファイナルウォーズ』に出たドン・フライ選手の後に載せていただいております。宇多丸さん、大槻ケンヂさんへ、船木誠勝選手のインタビュー、玉ちゃんの座談会などなどとても面白い特集です。

 そういえば『プレデターズ』を見ていたら、クレジットロールで、オレッグ・タクタロフの名前を見かけたような気がするんですよ。PRIDEに出ていた人じゃないかと思うんだけど顔も忘れていて誰だか分からなかったし、役者になっているなんて聞いてもいないから違う人かもしれません。今検索したら、役者活動もしていました。本人みたいです。

 オレのお薦め格闘映画は香港の地下格闘技映画『ドッグ・バイト・ドッグ』です。映画館で見たい。女優やアイドルとセックスしまくっていたエディソン・チャンが滅茶苦茶かっこいい。これなら納得だ!

 格闘技の記事も、青木選手へのインタビューで「相手の怪我なんて気にならない」という発言があったり大変刺激的です。冒頭のコラムで、時代が動いた歴史的20日間というタイトルで、ここ最近の格闘技界の神がかり的な模様がダイジェストで総括されているけど、本当に見る大会が全部神がかり的に面白かったり歴史的だったりするんですよ。ヒョードルの敗戦には魂消たし、プロレスファンが夢見たブロックレスナーの打たれ強さからの大逆転劇とか、大変なことです。秋山選手がクリス・レーベン選手に敗れた試合は、敗戦の結果にも驚いたんですが、レーベン選手が下からパウンドを打ちまくって秋山選手の顔がどんどんボロボロになっていた事にも驚愕しました。あんな事ができたら、ポジションの不利を跳ね返せるじゃないですか。テイクダウンされて何もできない場面が多い日本人選手には真似して欲しい。

 6月は『ヒーローショー』を見てしまったせいで何にも手に付かなくなって、すっかり感想の検索に耽って仕事を怠けていたのですが、その後はワールドカップが始ってまたおかしくなって、超ダメでした。しかし、先日は『日本映画ガチンコ会議』に出させていただいて、こうして文章の仕事までいただけたので、夢中になっておいてよかった! 最初、花くまゆうさくさんも『ヒーローショー』で騒いでいたのに『ローラーガールズ・ダイヤリー』を見たらそっちに夢中になってしまって、寂しかったです。

 今月は、東京でイベントが2本あって、それから『私の優しくない先輩』を見てまたカーッとなってしまい、また仕事があんまり調子出なかったです。『ワイルド・ナイツ』の時が100だとしたら最近は20くらいしか力を出していないんじゃないかと思うんですよ。ダメだ、せめて60くらいは出したい。