古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

この秋の読書は異常

 出たら買って読む人ような、要するにファンなんだけど、でも出版が本業じゃないからそんなに滅多に本を出すような人じゃないような人たちがこの秋はこぞって著作物を出版しているので、嬉しい反面を本を読むのが遅くてあんまり得意じゃないから大変だ。伊集院光さん、岡田斗司夫さん、浅草キッドさん、松江哲明さんと伊集院さん以外はみんな自分の歴史を振り返っています。なんだこの惑星直列みたいな状況!次から次へと読みたい!

 伊集院光さんの『のはなしさん』は『のはなし』シリーズの3冊目で、けっこう売れているみたいで、近くの戸田書店に発売日に行ったら平積みでした。『のはなし』の時は本の2〜3冊だったんじゃないかな、アマゾンで買ったかもしれない。『のはなしに』の時はイオンができたばかりで、そのこの書店に行ったら偶然あってさっと買った。どんどん売れてきているかと思ったら今日のブランチでベストセラーの4位になっていました。すごい!けっこう売れているなんてもんじゃない。大ベストセラーだったんだ。

 岡田斗司夫さんの『遺言』はずっと岡田さんのサイトで話題になっていたからずっとすごい楽しみで、ところが2835円もして2段組で400ページ近くある。岡田さんがツイッターで読書会をしているのに参加したいと前から思っていたので、その当日までに読み終わって参加したいと買ってすぐ読み始めた。今あと100ページくらいのところまで来たけど月末の仕事があるので中段しています。ガイナックスの歴史を振り返っていてとても面白い。自主映画を作っていて、爆弾を自作した話とか無茶苦茶面白い。そして長年疑問だった『オネアミスの翼』の後、山賀監督が沈黙している理由も明らかになりました。

 浅草キッドさんの『キッドのもと』は浅草キッド自らの歴史を振り返る本で、これまで『お笑い男の星座』で芸能人の伝記を記述してきたんだから自分の歴史語りが面白くないわけがない。楽しみ。水道橋博士さんの『博士の異常な健康』や『筋肉バカの壁』を読んで加圧トレーニングを始めたり、ついなんとかラバーまで買ってしまったりと感化されてしまうので、そういのが心配です。

 松江哲明監督の『セルフドキュメンタリー』。ドキュメンタリー映画監督の松江さんが、これまた自らの歴史を振り返る本で、ドキュメンタリー映画作家がそんな本を出したら面白いに決まっているじゃないですか。『童貞の教室』では、性体験を実に赤裸々に語っていらしてとても面白かった。オレもマンガを描かせていただきました。今回は映像作家としての歩みを語る本で、ただ悔やまれるのはデビュー作『あんにょんキムチ』をオレはまだ見ていないんですよ。どうにか読む前に見たい。

 そういうわけで4冊買ったんですが、まだ『遺言』の途中までしか読んでおりません!さっさと仕事片付けて続き読みたい。