古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

KAMINOGE『仮面サンクス』

 『電動プロレス』という電子雑誌が休刊となってしまい、そこで連載していた『仮面サンクス』という4ページのプロレス漫画が『KAMINOGE』に移籍することとなりました。それが一話目から掲載してただけることになり、それに伴ってコラム連載『客観的判断』が休止となってしまいました。ここ最近の『客観的判断』はキムヨナの妄想小説風の珍文など、いくら好きに書いていいと言われていたからと言ってあまりに好き勝手が過ぎていたせいもあるかもしれません。あと、あまりに暗い話が多かった。猛省しております!

 

 それでその『仮面サンクス』は2年半くらい続いていて、エピソードの途中までだったので、この後もそのペースで毎月描こうと思っているんですが、それにしても2年半ストックがあるわけです。そしてコラムが休止しているので2本分仕事がない状態で、『仮面サンクス』は描くとしてもちょっと暇になりました。なのでブログ頑張ろう、先日のホドロフスキー監督の記事なんてKAMINOGEがあったら絶対そっちに書いてましたが、そんな調子でブログを充実させて行こうと思いました。

 

 さて、その『仮面サンクス』ですが、これまで2年半描いていて一人か二人くらいしか読んだという感想を聴いたことがないんですよね。井戸に石を落して水音が、かすかに聞こえたか聞こえなかったかくらいの反響でした。コンセプトはけっこう面白いの思いついたつもりなんです。

 

 ベースにあるのは『タイガーマスク』です。今は、新日本プロレスがすごく盛り上がっていて、若干違っているのですが、2年半前はまだ盛り上がっていませんでした。そんな盛り上がりのない時代に虎の穴のような施設で鍛えられた悪役レスラーが、プロレスで商売ができず、引退してコンビニエンスストアで働いている。ところがそこに虎の穴の刺客が訪ねてくる。「裏切ったな、コンビニのギャラを半分払え」と言われ、主人公は「ふざけるな、プロレスのギャラならともかくコンビニの時給の半分払えっていうのか」と拒否する……という話です。

 

 KAMINOGE今月号より掲載していただいております!  

KAMINOGE vol.29

KAMINOGE vol.29

 

 

 いずれ本になったらいいなと思っているんですが、しかし、なにしろ月刊で4枚なので1冊分溜まるのに4年くらい掛かるんですよね。