古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

ホリエモンがこんなことになるなんて細木数子は占わなかった

 僕は超能力や心霊現象や占いが大好きなので、『TVのチカラ』は元より、特番の『FBI超能力捜査官』やロシアの超能力医療の少女・ヤーナ、『オーラの泉』、『天国からの手紙』などなど欠かさずチェックしている。細木数子の番組もマストで見ている。昔は超能力と言えばスプーンを曲げたり、確かにそれはそれで興味深くはあるけど、さっぱり実用性のないテーマが多かったものだが、最近は犯罪捜査や失踪者を見つけたり、苦しんでいる人の悩みを解消したりなど、極めて実利的で素晴らしいですね。

 それはともかくとして、細木和子の番組の面白さは、ガチンコの人間ドキュメントの部分で、バラエティの約束ではあり得ない不穏な空気がたまらない。思い出に残る過去の名場面をベスト3であげてみよう。

第3位 細木に真っ向勝負!保坂尚輝
 子育てについて、高岡早紀と復縁するように言われた保坂は、その提案を拒否したため、地獄に落ちると宣告される。あまりの不穏な雰囲気に同席していた西城秀樹が保坂の立場も汲んでかばう発言をして男を上げた。

第2位 あまりの怖さに泣いていたレイザーラモンHG
 細木の前でM字開脚をするなどいつもの調子で振舞っていたらこっぴどく怒られ「相手を間違っちゃダメよ」と静かに言う細木は過去一番怖かったかもしれない。後にオールナイトニッポンでサングラスの裏では完全に涙目だったと告白していた。2回目のオファーを断って、完全に嫌われてしまったそうである。

第1位 それでも芸を貫いた柳沢真悟
 鑑定の最中にパトカーや警察無線の芸を始めた事で、細木の怒りが爆発。当時はまだ細木が芸人と絡むことが少なかったため、柳沢はいつもの調子で暴走していたのだが、バラエティの約束が通じない細木は本気で怒り、凍てついた場の中、芸をやっても笑いが取れる空気は一切無いのに引くに引けない柳沢は芸をやり通した。その姿は笑いを通り越して感動的ですらあった。

 最近は芸人も勝手が分かって来たようで、こんな奇跡のような場面があまり見られなく寂しいですね。