古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

小林カワイソス

 先月末に、古町のWOODYでライブをしたのですが、それは前からお付き合いのある方のお誘いであったり、前からのお付き合いのある人たちと対バンであったり、前からお付き合いのあった皆様に見ていただいたりしたイベントだった。

 そんな人たちと共通の知人である小林(KOVACS)が来ない。来ないで何をしていたかと言うとWOODYのすぐ近くにあるJUNK BOX miniで行われたポリシックスのライブや打ち上げに参加していたのだった。

 ポリシックスと言えばオレらなんかと違ってプロだし、知らない人がいなような有名バンドだし、音楽性も次元が違うわけで、小林がそっちを優先したい気持ちも分からなくない。しかし、そこは地元新潟での付き合いに、丸っきり顔も出さないとはどうしたことだと本当に軽薄で義理もなにもあったもんじゃないと腹を立てたのであった。打ち上げの最中に小林に電話して「お前なんか絶交だ」と言っていじめて、ポリシックスの打ち上げ会場の下にみんなで行って電話で窓辺に呼び出すなどの嫌がらせをした。

 そんな小林が、オレもお世話になったBSNの『NEXT!』に出演したので、見終わって早速電話をした。

 すると、番組ディレクターの伊藤さんとはもう10年以上前からの知り合いであると言うのであった。「だったらお前はなんで伊藤さんが主催のイベントに来ねんだ」というと、ルインズの吉田さんも知り合いであるというので、「渡辺卓さんも出てたんぞ。フィーバーズの連中も東京から来てたし、それを差し置いてポリシックスに行くとはどういうことら」と罵った。

 「だって誰も誘ってくれねんもん!」

 「……え? 誰からも誘われなかったの?」

 「そんげのあるなんて知らねかったわ」

 「ほんと? ……ごめん。そういえば『ゾンビの森』のDVDできてるから今度持ってくよ」

 などと、とって付けたような話題でお茶を濁して電話を切った。小林は『音霊・言霊』には誰からも誘われず、打ち上げでいきなり文句を言われ、意地悪をされただけだったのだ。悪いのは小林を誘わなかった我々であったのでした。

 絶交なんて言って本当に申し訳なかった。小林には本当にお世話になっていて『ライフ・イズ・デッド』の主人公の部屋の音楽機材や何かは小林の部屋の写真を勝手に撮って資料として使わせてもらってもいるし、『ゾンビの森』では準主役で出演して、ケチな出演料にもかかわらす見事な演技を披露してくださった。音楽だけでなく演技の才能もすごい!

 そんな小林は古くは三瓶のCDをプロデュースしたりPetit mitという音楽ユニットで活躍もして、最近では『有頂天』のトリビュートアルバムにも参加している、大変立派で高名なミュージシャンなのであります。いずれは新潟を代表するミュージシャンとしてレコ大や紅白にも出場するんじゃないでしょうか。

 そんな小林の熱心なファンの方が『NEXT!』の動画をアップしてました。