古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

マンガが売れてきた!

 ここ最近、仕事のペースは隔月の連載が多く、その合間に長編の準備をしていました。その前はその隔月の連載すらちょっとしかなく、生活の支えになるようなレギュラーの仕事がない状況に不安を覚えていました。そうは言っても実家暮らしなので、全く深刻ではないのですが。それで、季節労働的に長編の仕事を年に一本ずつやらせていただけてました。ところが、今年はその長編が、オレがぐずぐずしているせいもあって、1月から描いていたネームが9月の頭にやっと終わって、企画が通るか通らないか結果を待っている状況です。

 マンガが売れてきたと言っても、単行本が売れているわけではなく、これまで隔月だった連載が月刊になりました。『ホイップ』の2ページマンガが、ちょっと前は連載が終わるかもしれないとの連絡をいただいていて、なるほどと思っていたら、今月から月刊でと依頼を頂戴しました。更に来月から青年向けファッション誌でのショートの連載も始まるんですよ。もうちょっとしたら、きちんと告知させていただきますね。もったいぶっているわけじゃないんですよ。何か迷惑掛けてぽしゃるとオレが困るので。

月刊連載
・『ホイップ』コアマガジン        2ページ
・『マガジン・バン』マガジンマガジン  6ページ
・青年ファッション誌  6ページ
・『パスマガジン』  2ページ

月刊のカットの仕事
・『ケータイ・バンディッツ』

隔月連載
・『アックス』青林工藝舎         8ページ→2ページ

 以上がレギュラーの仕事で、食っていける雰囲気になって来ました。単行本で計算すると自動的に年1冊分の原稿ペースです。いつまで続くか、いつなくなっても全く不思議じゃない状況ですが、そうならないように精一杯やらせていただきます! そこで、『アックス』の連載なのですが、他のとネタが被ってきてどうにも回らなくなってきたので、泣きを入れて2ページに減らしていただきました。全くふがいないです。しかしそもそも、『アックス』ではマンガ表現の可能性を切り開くような作品を、他の作家の皆さんは描いていらっしゃるのに、オレと来たらその場しのぎのようないつもの調子のネタマンガばかりです。他の雑誌で描いて編集の人に「オレは面白いと思うけど、ちょっと伝わりづらいかな」なんて言われるような作品を掲載していただくべきなんです。間違った認識かもしれないですが、とにかくオレも何か尖った事したいです。例えばデビットリンチ風のマンガ描いてみたい!描いたことないですが。

 2005年からマンガを専業でやるようになって順調に来ています。これから先、アシスタントを使って連載をがんがんこなすような作家になるのか、一人で描けるショートの作家になるのかどっちかなのかなと漠然と考えておりましたが、図らずもショートの方向に進みつつあります。

 本来人間嫌いなので、これはこれで気楽でいいのですが、そうは言ってもオレも40近いので、後進の育成とか雇用など社会貢献の意味合いでも人を雇うような仕事をした方がいいような気もします。そもそも連載をがんがん?オレが?こんなのできるかできないかも分からず、思い上がんなって話なんですけどね。