古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

思い出した!

 先日、青林工藝舎のパーティで初めて呉智英さんにお会いして挨拶させていただきました。なんだか急いでいるようで手短に切り上げてどこかに歩いて去って行かれて、まあでもお礼を伝えられて良かったなと思って、でも誰かに似ているような気がするなーと漠然と気になっていました。

Photo_2
 失礼ながら画像検索でどこかのサイトから頂戴しました。

Kurtwood_smith

Clarence_robocop

 オレが呉さんに似ていると思ったのは、『ロボコップ』でコブラ砲をぶっ放してロボコップを苦しめるクラレンス役のカートウッド・スミスさんでした。どうでしょう、あんまり似てないですか。クラレンスは悪い事をなんの躊躇もなくやりますからね、呉さんの批評の切れ味鋭いところも似ているんじゃないでしょうか。

 それはさておき、『アメリカン・ギャングスター』を見てきました。とても面白かったです。これから先ネタばれありありで進行しますので、楽しみにしている人は絶対に読まないで下さい。

 何が素晴らしいかと言って、ギャングの黒人の方の主人公が、大量に買い付けたヘロインを団地みたいな工房で小分けにするじゃないですか。そこで女達がヤクをくすねるといけないからと言って下着姿かともすれば全裸でヤクを小分けにする作業に従事しているんですよ。それを主人公の手下が銃を持って見張っているという、大変な職場です。最終的にそこに警察が乗り込んでヤクは飛び散り女は裸で慌てふためき、ギャングは銃を撃ち返すという凄まじい銃撃戦が行われるわけです。そこまで行かなくても、女が裸で懸命に仕事をしているわけじゃないですか。オレは仕事している女が好きなんですよ。実家が商売しているというのもあるかと思うのですが、マクドでもガソリンスタンドでも女の子が懸命に仕事していると無条件に好きになります。それが裸ですよ! 見張りがしたい!! ね、ギャングの下っ端の童貞がそんな職について、でも一応見張りだし裸はみたいし、童貞がばれてなめられたらまずい、なんて話で一本いけるんじゃないでしょうか、サイドストーリーで。

 こんな工房の場面なんてほんのわずかなものですが、主人公の人間性を物語る意味ではとても重要な場面だと思います。