古泉智浩の『オレは童貞じゃねえ!!』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

男の墓場プロの本

 本を読むのが本当に遅くて、残念きわまりないのですが、去年からちょっとずつ読んでいた男の墓場プロ関連の皆さんの本がどれもこれも大変な名著です。杉作J太郎さんの『恋と股間』とライムスター宇多丸さんの『マブ論』、ギンティ小林さんの『新耳袋 大逆転』を読みました。完全に宣伝の時期を逸してしまい、お力添えにならず実に申し訳ないのですが、どれも本当に面白く、精魂込めて書かれた本ばかりでした。

○『恋と股間』杉作J太郎
 杉作さんが童貞の中学生に恋と女とセックスについて優しく語り掛けます。私事ですが、先日とある飲み会がありました。年は20代の中盤からオレが最高齢で40くらいまで男5人でした。初めてセックスをしたのが何歳だったのかという話になって、すると驚いたことにみんな10代で済ませているというではないですか。国立大学を出た男なんて勉強ばっかりしてたであろうからと舐めていたら全くオレの方が後でした。その中でオレがビリでした。中卒のフリーターよりも国立大学出よりもビリと、またしても大恥をかいたわけです。そんなオレにも杉作さんは「セックスは一軍に上がってから」と優しく語ります。彼らは10代ですでに一軍だったのか?オレは決してそうではないと思います。そんな連中には何かバチが当たって欲しいと願うばかりです。あんまり関係ない話で恐縮です。中学生にもオレみたいな中年にもとても励ましと慰めになる暖かい言葉が満載の素晴らしい本です。

○『新耳袋 大逆転』ギンティ小林
 映画秘宝ギンティ小林さんや田野辺さんが全国に散らばる実際の心霊スポットを訪ね歩くというあまり真似をしたくないけど誰かにやってみて欲しいという行為を実践します。それがまた珍道中であり、実際に心霊現象で体の具合を悪くしたり人間関係を悪くしたりと、どこまでも捨て身の行為なので頭が下がります。本当に捨て身さ加減が尋常じゃありません。そんなことしなくてもこの日本にはいろいろな商売があるのに、一体なぜ?とすら思います。オレが特に読んでいて面白かったのは関西にある山の牧場です。地図にも載っておらず、とっくに営業が停止され廃墟となった牧場では意味の分からない作りの建物が散在し、また謎の痕跡がたくさんあります。実際に怪奇現象があったわけではないのですが、一体そこで何が行われていたのかイマジネーションがかきたてられてとても面白いです。それにあんまり怖くなさそうなのでオレも行ってみたいと思いました。オレは霊の存在を心底信じているので、心霊スポットなんて絶対に行きたくないです。なので、本当にこの本は、それでも興味だけは人一倍強いオレみたいな人間にはとても嬉しい一冊です。なお、この本には前作『新耳袋 殴りこみ』が存在するのでそっちから読んだ方が面白かったと思いました。登場する実在の人物がとても人間臭く、オレがちょっと知っている人もいるのでそこがまた生々しくて面白かったです。


○『マブ論』ライムスター宇多丸
 2000年から2008年までのアイドルソングを音楽としてきちんと向き合った画期的な本です。オレが本格的にハロプロを聴き始めたのは2002年からなので、それ以前の歴史を知る上でもとても勉強になりました。また、ここに来てハローの凋落とperfumeの奇跡的なブレイクの過程がリアルタイムでつづられた歴史的な証拠でもあります。オレがおろそかにしていたシングルのカップリングなどの名曲の掘り出し物も数多く紹介されていてこれからそれを掘り返すのが楽しみです。実際オレは娘。のファーストとセカンドアルバムをほとんど聴いていなくて、慌てて最近聴いてみたところすごくよかったです。特にセカンドアルバムの『乙女の心理学』というアルバム曲があまりにかっこよく、毎日聴いてます。ハロプロperfume以外にも、片瀬那奈深田恭子嘉陽愛子Bon-Bon Blancoなどなど全くヒットとは無縁でありながらかっこいい音楽を提供していた人たちをフォローしてくださっています。


嘉陽愛子『愛してね もっと』
 イントロからたまらない。なんでこんな安っぽいシンセの音で泣きそうな感じが表現できるのか、音楽のマジックとしか言いようがない。


嘉陽愛子『cosmic cosmetics』


深田恭子『キミノヒトミニコイシテル』


片瀬那奈『Change This World & Galaxy』
 youtubeにはPVがあまり落ちてないです。


Bon-Bon Blanco『涙のハリケーン』
 オレはボンブラはこれが一番好き。このライブはサンタナみたいだ。


Bon-Bon Blancoバカンスの恋