古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

行動から趣向を判断する

 雑誌が好きなのです。特に月刊誌が好きで、月末が楽しみで仕方がない。

 興味のあるカテゴリーの雑誌を買うわけで、しかし、その興味の対象が雑誌で止まってしまっている現状を鑑みると、結局、その雑誌のカテゴリーの対象そのものよりも単に雑誌が好き、雑誌を見る事よりむしろ、雑誌を買うことが好きということで落ち着いている気がする。理屈っぽくて申し訳なのですが。

 例えば、以前よりバイクが好きで、実際一台所有している。しかし1年半動かしていない。当然バッテリーも上がっているし、そもそも壊れたバイクを自主映画の撮影用で安く買って、機械いじりを趣味にしようと、自分で修理してみたいと思って置いたままそれっきり……。情けない話ですよ。でもバイク雑誌を見るのは本当に楽しくて楽しくて、今度こんなバイク欲しいな〜なんて思う。買っても結局車しか乗らない。新潟はバイクに厳しい環境なので、バイクよりガレージをきちんと充実させないとすぐにポンコツになってしまう。バイクは安物しか買わないので別にどうでもいいのですが、ガレージって一体いくら掛かるのだ?

 同じ事がゲームにも言えて先月末は『コンティニュー』と言う雑誌で昨年度のゲームオブイヤーが発表されると、高評価のゲームを遊んでみたい!という気持ちが昂ぶる。それは例年のことで、そんなゲームをヤフオクで買ったはいいものの、ゲーム音痴っぷりを発揮して全然楽しめない。ちょっとでも遊べばまだいい方で『ワンダと巨像』も随分前に3千円くらいで買ったのだが、パッケージを開いてもいないのです。天罰が下りそう。ただの買い物好きだ。

 音楽雑誌ももうすっかり読まなくなったのですが、音楽を聴かずに雑誌だけ見ていてもさっぱり面白くないですもんね。以前は『ミュージックマガジン』を欠かさず読んでいて、雑誌を楽しむ目的で意地でCDを買っていた。金が掛かって仕方がない割りに趣味でない音楽を散々聴いてついて行くので精一杯だった。

 その点、読ませる事が目的の雑誌は情報と行動の乖離がなくていいですね。端的に言えばエロ本なんて雑誌で満足できますもんね。グラビアを通じて、実際の女性を選ぶなんて無理に決まってますもんね。そういう風に使っている人がいたら面白いですが。

 「おっと新しいのが出てる!」なんつって同じ号を2回買ってしまった先月の『ラジオライフ』は、こんな情報を得ている敵が現れたら大変だと思って買い始めて4年くらい経つのですが、未だに受信機も買ってなく、ラジオの長距離受信も止めたので、ほとんど活用することなく見ているだけであります。

 趣味でDTMをやろうと思って買い続けていた『DTMマガジン』は年に一回か二回しかDTMをしないので、もう買うのを止めた。雑誌を本当に芯の部分で楽しむためにはそれなりの行動が伴わないとダメですね。

 雑誌から話は離れますが、苦痛だなんだといいながらもドラマは6年くらい割りとしっかり見続けていて、人が見たら立派なドラマ好きです。それから中毒のように毎日励んでいる麻雀格闘倶楽部好き、あとやっぱり雑誌を買うのが好きな男としか言えません。