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古泉智浩の『オレは童貞じゃねえ!!』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

今こそ検証 猪木VS馬場

 総合格闘技やK-1をヒントに昭和プロレス最大の幻想「猪木VS馬場 いざ戦わば」をオレなりに検証してみたいと思います。政治的にどうこうという話にはうんざりなのでそういうのは一切しません。果たしてこんな重大な検証をオレみたいなド素人が手を出していいのか申し訳ないのだが、とにかく思ってしまったので書かずにいられません。

 馬場最強説の根拠はその巨体であり、細く見える腕も実は腕力がすごいというスタンハンセンの談であったり、ブロディが振り回す鎖をよけたつもりで腕を振り上げたら、引きちぎってしまったという逸話もあった。ジャイアント馬場が唯一行った異種格闘技戦がラジャライオンというインドの身長2メートル以上の空手家との試合だったのだが、ラジャライオンが勝手に転んだりするようなずっこけな試合だったような気がする。一度しか見てないので記憶はあやふやなのが申し訳ないのだが、とにかく馬場は最後まで本当の部分での強さは見せてくれなかった。

 一方猪木はそのブラジルで鍛えられたという現代の総合を席巻するブラジリアンの強さからも何かを感じさせるのだが、実際のところブラジルでは格闘技はしてなかったはずで、あまりそこは関係がないかもしれない。ガチで行われた試合は、アリ戦とペールワンとの試合だけだったようだが、アリとの試合は負けず、ペールワンには勝っている。勝負は肉体の能力だけで決まるものではなく、闘争心や精神力、その場のコンディションなどが極めて重要でそういった経験値も相当に重要であるはすだ。

 力道山が猪木と馬場と大木金太郎にガチで闘わせたという逸話も何かで読んだ。結果は大木が優勝で、2位は猪木、ビリが馬場で、馬場は気が優しいからダメだと言ったとか言わなかったとか。大木金太郎は得意技が頭突きで、現代の総合格闘技でも禁止されている危険技の使い手であるのもリアリティがある。

 ジャイアント馬場は、オレは全盛期三十二文ロケット砲がすごい高さで飛んでいた時代はリアルタイムでは知らず、記録映像で馬場の動きのあまりの躍動感に驚いたものだ。当時の実力や格闘技の普及度合い度合いでは、ポジショニングなど柔術の技術は用いられなかっただろう。そういうのをなんとなく加味して、ジャイアントシウバ、崔洪万、セームシュルト、などをモデルとして検討してみよう。

 アントニオ猪木については、そのままでもいいような気がするのだが、現代の総合やK-1でモデルを探すとなると妥当なところでは、猪木の身長191センチで、筋肉質の体形でとなると、格闘家では前田日明が192センチで、カールゴッチの弟子でもあるので相当近いだろうか。しかし前田もガチとなると今ひとつグレーゾーンなのであんまり検討材料にはふさわしくないだろうか。しかし、先日のPRIDE GPでノゲイラを判定で破ったジョシュバーネットがキャッチレスリングの強さを証明した。レスリングの関節技のすごさは猪木がゴッチに直伝されたもので、現在の総合でももしかしたら通用するものかもしれない。

 K-1では武蔵が185センチで去年セームシュルトにボコボコにされて負けてしまった。馬場にシュルトほどの打撃の技術があるなんて話も聴かないので、総合でのシュルトの試合を検討材料にすると、ハリトーノフに半殺しのような状態にされたシーンが記憶に生々しい。ハリトーノフは身長192センチと猪木に非常に近い。寝かせてしまえば身長の差はなくなると昔の格闘マンガではよく言われていた。そういうことを実感させる試合だった。

 余談だが、昔の格闘マンガで腰の入らないパンチはいくら打たれても効き目がないと言う場面がたくさんあった。ところがUFCの最初の方でホイスのマウントパンチが腕だけのパンチで相手を滅茶苦茶弱らせていた。マンガの嘘が暴かれた場面だった。

 もっといろいろ何かあるかもしれないけど、思いつく限りを書いていたらもう疲れて来たので以上の条件から猪木対馬場を検証してみると、年代は昭和40年ごろでルールは金的や目潰し以外なんでもありと言ったパンクラチオンに近いもの。精神力で勝る猪木が馬場の崔洪万的な打撃をかいくぐって寝かしてゴッチ流の関節を決めての勝ちではないでしょうか。試合時間3分。膝蹴りが猪木の顔面を直撃するかもしれませんが、馬場の膝はあんまり想像できません。馬場もタイガージェットシンと同じ師匠であるフレッドアトキンスにレスリングを仕込まれているから、もしかしたら相当やるのかもしれませんが。

 もっと何かヒントや意見があったら教えて下さい!