古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

これは行った方がいいですよ

『SPIRAL LIFE・吉原家の130年 映像作品上映会at BOOK OF DAYS』
・日時 4月21日(土) 会場19:00〜 開演19:30〜
・入場料 300円
・会場 BOOK OF DAYS
新潟市中央区古町通2番町669−2 ダイアパレス古町1F

 新発田で130年の歴史をもつ吉原写真館の秘蔵写真を、映像で公開するイベントです。発売中の雑誌『風の旅人』で巻頭特集されております。僕は先日東京で見てきました。地域や家族について感じ入ってしまうような写真展でしたよ。因縁というと重苦しい言葉ですが、どう目を背けようとしても逃れがたいものじゃないですか。

 オレは祭りとか興味のない集会などに出席するのがすごく嫌いで、なるべく口実を設けて出ないようにしています。そんなオレですが、しかしやっぱり亀田に在住で葬式とかあれば出ないわけにはいかず、先日祖父の葬儀では母方の一族の歴史をうかがう機会となり、大変興味深く面白かったわけです。なんと言っても己の血の系譜ですからね。どう関わりがあるのか分からないですが、現状や今後になんらかの影響が及ぶと思うとちょっと面白いじゃないですか。こじつけみたいな部分もありますが、丸っきりなんにも知らないと、ただ出来事が発生したと受け取って終わるところ、なるほどそういう因縁かなんて分析してみたりもできます。うちは父方は農家からお菓子屋になって、母方はその昔は分からないですが、料亭や酒屋を経て現在に至っているというのが大きな流れで、どっちも商売人の家系です。母方の祖父は国鉄職員でしたが一代限りでした。

 そんな吉原さんは写真館の5代目で、ご本人もまた芸術を志していらっしゃり、オレなんかの商売人の家系とは全然違って、どことなく佇まいが雅ですもんね。うちの母方の親戚で美術教師や絵描きをしながら商売して大失敗して土地を失った人もいました。祖母は若いときから酒屋をしながら趣味で縫い物をしたり切り絵や銅版でレリーフを作るような事をしてました。オレはマンガを描きながらお菓子屋に携わってましたが、今はほぼ完全にマンガ家です。もうあんまり繁盛してないですし、母が店を継続してますがやる気を失ったら畳む方針です。オレとしては畳むのに忍びないので、設備がそこそこのもの整ってますし、誰か真剣にお菓子に興味があって商売してみたいという人がいたら、ぜひ活用して欲しいです。

 まったく話がそれておりますが、当日は吉原さんが上映に立会い、解説などもして下さるんじゃないでしょうか。滅多に会うこともないような本物の芸術家でいらっしゃいますし、きっと面白いですよ。