古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

大阪で上映イベント終わりました

 ライブハウスでの上映なので、音響が大変素晴らしくかつてないほどのド迫力音声での上映となりましたが、全く音響の処理が適当なので、非常に気まずかったです。音声は大事!を身につまされました。次回以降の映像製作では録音に全神経を注入していく所存です。ご来場いただいたお客さまに「面白かったですか?」なんて尋ねても「面白かったです!」なんてお返事を無理強いする図式以外何物でもないので、単行本をお持ちいただいた方には精一杯サインをさせていただきました。中には栃木からわざわざいらして下さる、銀杏ファンのお兄さんもいらっしゃって本当にどうもありがとうございました。交通費がもったいないですよ!

 それでまあ、映画はほんの短編なので、花くまゆうさくさん、しまおまほさん、急遽ゲスト出演をお願いした松永豊和さんでトークショーもさせていただきました。

 ご来場の皆さんどうもありがとうございました!

 お薦め映画の話をする際に、オレなんかどこまで話したらいいのかその線引きがよく分からないじゃないですか。こんな感じの映画ですと大体のさわりを話すのですが、普通の感想しか言えなくてね、オレは話すのが下手だなあと痛感するわけです。松永豊和さんは『レナードの朝』をお薦めしていらして、ストーリーを頭から結末まで全部話してしまうという大胆さ! 関西流なのですか?浜村淳さん風であると司会の巴山さんが話していました。すごく見たくなったので充分ありなんだと思います。その点、花くまさんなんて実に上手で、事前に準備していたわけではないと思うんですけど、『ホームレスが中学生』という映画をご紹介されていましたが、導入のところだけ話しながら、ご自身の感想をちょいちょい挟みながら解説されて、聞いていてすごく面白そうなんですよ。しまおさんも『裸のガンを持つ男』を、落ち込んだ時に笑いたくてレンタルして見たと、ご自身のエピソードを重ねて語っていらっしゃり、そうかその手があったかと思いました。

 とにかく、見たい!『ホームレスが中学生』。なんという面白そうな予告!

 松永さんは始まる前の控え室で、「いつも頭痛がしてぼんやりしている」「オレは何も面白い事が話せない」とお願いした事が申し訳なくなる発言をなさってましたが、全然発言は大変面白く、また作家っぽい存在感や、ちょっと奇天烈なところもすごく面白かったです。トークイベントの終わりでクリエイターを目指す若い人に何かアドバイスは?という質問に松永さんは、「自分を天才やと思い込みながら描くんや」とおっしゃっていました。しまおさんも芸術家の家系でいらっしゃって、ラジオ警察としても非常に活躍されておりその筋のかっこいい雰囲気がありますもんね。オレは菓子屋のせがれというか、人前で臆面もなく話す時は店番のつもりで話してます。6年間の店番の経験がこんな形で活きるとはと自分でも魂消るわけですが、店番をしている男がかっこいいわけでもなんでもないので、情報がなるべく正確に伝わるのと好感を抱いていただけることのみを心がける所存です!

 このように実に貴重な経験をさせていただくmontageさん、本当にありがとうございます。

 松永豊和さんは現在、実家のある尼崎のご在住でいらっしゃるので、関西の皆さん、恐ろしいイメージがあるかもしれないですが、実際は本当に丁寧な物腰の誠実な方でいらっしゃるのでイベントや関西方面のローカル誌などご依頼されてみてはいかがでしょう。今はあまりお仕事をされていないようなので、今がチャンスですよ! これから忙しくなったら引き受けてもらえなくなっちゃいますよ。