古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

宿がない

 今週末はカナザワ映画祭に行こうと思っていて、さて金沢に宿でも取ろうかとネットで調べていたら宿なんてどこも満員で超高いホテルしか空いてないんでやんの! 確かにそりゃそうですよね。シルバーウィークの真っ最中で、今から予約をしようというのが大間違いでした。だったら仕方がない、来月の山形ドキュメント映画祭の宿は、さっさと予約しておこうと、調べたらそっちも安宿は満員ばっかでした。

 健康ランドやマンガ喫茶に寝ればいいだけのことなので別にいいのです。カプセルでもいいんですが、金沢にはちょっと調べた限りカプセルホテルが存在しないようでした。なんだったら車中泊でもいいのです。それより、仕事が詰まってきてがんばらないと19日に出発できなくなりそうなんですよ!こっちの方が深刻です。

 それというのもモンスターハンターのせいで、やっとオンラインでハンターランクが40になりました。Gの防具を作り始めたら防御力が格段に上がって、オフでウラガンキンと戦ってみたら10分で倒せました。なんということだ! かなり気が済んできているわけですが、イビルジョーなどまだ退治していない怪獣がいるので、もうちょっとですかね。プレイ時間が180時間になりました。でも8月中に150時間に到達していたので、ずいぶんペースは落ちています。奇数月は隔月の仕事が集中しているので、そのせいかな。

 さて、評判の松本人志監督『しんぼる』を見てきました。先立って改めて『大日本人』を見ました。ラストの着ぐるみコントが大嫌いだったのですが、改めてそういうものだと心して見たら、そんなに嫌じゃなく、むしろけっこう面白かったです。フェイクドキュメンタリーっぽい表現は前から面白いと思っていて改めて面白かったです。ところが『しんぼる』は新人漫画家の投稿原稿みたいな題材で、お笑い的な場面が困ったことにさっぱり笑えずとても困りました。メキシコのプロレスの場面はブックの存在がないかのような表現で、観客の目線ならそれでいいと思うんだけど、控え室の場面もあってもそれでは現在進行形の作品としていいのかなと思いました。でもメキシコの場面はオチまでが長々とした振りらしいので、それが狙いなのかもしれないですが、狙い通りだとしても面白いと思うことができず困りました。登場人物が一般人以下の知能に見える表現も苦手でした。全部狙い通りだとしても、オレはさっぱり面白いと思えなかったです。『大日本人』は、日本にそんな職業の人が実際いたらきっとこうだよ、というのをとても繊細に表現していたのがよかったんですが、『しんぼる』はまったくの架空世界で、そんな空間に突然監禁されたらというシュミレーションの表現がとても雑だと思いました。映画かどうかはさておいても、『ごっつ』のコントだとしても、あんまり面白くない方だと思います。キッスみたいなヘビメタバンドのメイクがひどくて、そこで一番笑いました。