古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

大槻ケンヂさんはかっこいい

 大槻ケンヂさんのオールナイトニッポンの『ボヨヨンロック』のコーナーがすごく好きで、当時CDも買いました。それから筋肉少女帯も聴いて、渋谷公会堂のライブにも行ったりしてました。映画『鉄男』はインクスティック芝浦で、ケラさんや大槻さんがステージにいて、シーツみたいなスクリーンへの映写で見ました。会場は床に体育座りでみんな見てました。その後、アメリカやイギリスのインディーレーベルなど興味を持って聴くようになったら、そんな経験がかっこ悪く思えて、音楽好きの友達にも言わないようになっておりました。こうして思い返してもサブカルどっぷりな感じで恥ずかしいです。後にアックスでマンガ描くようになるんだから、全然間違ってなかったのですが。

 大槻ケンヂさんを一度、千代田線か丸の内線か地下鉄でお見かけした事があります。髪を一部白くメッシュを入れていらして、目がチラチラ合ったのですが「大槻ケンヂの真似している人がいる、かっこわるい」と思っていて、しばらくしてテレビで見たら、髪の一部が白くなっていて本人だったと判明しビックリしました。

 
ボヨヨンロック

 こうして、大槻さんのどこが好きだったのかもすっかり忘れていたのですが、改めて映像を見ると声が色っぽいしパフォーマンスもかっこいいですよね。今見ても全然かっこよくてビックリしました。

 当時、バンドブームでビートパンクみたいなのが流行っていて、すごく嫌いだったんですよ。大槻さんは明らかに浮いていて、全然流行っていないドリフや昔のお笑いのギャグを、一切空気を読まずハイテンションで連発してました。早朝やっていた『演歌NOW』という番組で、演歌に混じって『日本印度化計画』を歌って、ヌンチャクを振り回していて大笑いしました。スタッフに酔狂な人がいたんでしょうね。全体的にふざけている感じが当時のかっこいいロックの皆さんに冷や水を浴びせているみたいで素晴らしかったです。


ドリフター


高木ブー伝説


日本印度化計画

 オレは『ボヨヨンロック』からだったので、当時ファンとして乗り遅れた意識が強く、それ以前の音源や情報にすごく飢えていました。今は何でも見れて、ありがたい事です。